ニュースの力で地域を良くする新聞社
東信ジャーナル

新聞購読のお申込みお問い合わせ

◇おことわり/催し等は新型コロナウイルス感染症対策のため中止または延期の場合がございますので主催者等にご確認ください。

上田市の「しなの鉄道」 ★2024年度「安全対策推進」で積極果敢な赤字決算に。 ★5年で約20億円修繕費増 ☆あす12日は脱線事故から2年、事故を二度と起こさないよう「研修」

テーマ:上田市ニュース

 しなの鉄道は、2024年度の「第29期決算承認」を取締役会で行った。
 一昨年の脱線事故を教訓とした積極的な安全対策を推進した結果、4200万円の赤字決算となった。
 当初は2億1000万円の赤字を見込んでいたが、営業収益の増加が赤字幅を縮小させた。

 輸送実績は、しなの鉄道線が892万人余で前年度比101・5%。
 北しなの線を含めた合計は、1248万人余で前年度比101・2%、うち通勤定期は前年度比と変わらず、通学定期は98・8%、定期外が106・0%となった。

 旅客収入は27億1200万円余、前年度比103・0%の増収となった。 しかし、19号台風・コロナ禍前の2018年度と比較すると、輸送人員は84・6%、旅客収入は86・5%でコロナ前の水準まで回復していない。 2021年から回復傾向にあるが、その伸び度合いが鈍化している。

 収益の範囲で設備投資や修繕を行うには老朽化のスピードに追いつかないとして「安全設備には損益を度外視して推進するため」、2024年度は予算段階で前年度比3億円増の修繕予算を計上、着実に実行して修繕費は2億9100万円増となった。
 そのため、営業損益がマイナス1億3300万円余、当期純損益がマイナス4200万円余となった。

 土屋智則社長は「増収減益の決算。旅客収入を今後さらに増やし、持続可能な経営体制を構築するためには、サービスの向上を図り、インバウンドなど観光客をより多く沿線に訪れてもらうかが重要。赤字となったのはコロナ禍の業績不振と異なり、安全確保を最優先に据えた積極果敢な赤字決算。今後、安全のための設備強化緊急対策として、今年度から5年間で約20億円の修繕費を増額する計画を策定した。県や沿線市町からのご支援に感謝し、お客さまに安心して乗車いただけるよう、着実に事業を実施したい」とした。

 あす12日は脱線事故から2年になることから、事故を風化させず、二度と起こさないよう「研修」などを行う予定。