ニュースの力で地域を良くする新聞社
東信ジャーナル

新聞購読のお申込みお問い合わせ

◇おことわり/催し等は新型コロナウイルス感染症対策のため中止または延期の場合がございますので主催者等にご確認ください。

<トップインタビュー>2026  シナノケンシ㈱=上田市上丸子= 金子行宏社長(42)「自動搬送ロボット売り上げ倍増」

テーマ:上田市ニュース

 上田市上丸子のシナノケンシ(株)は「ASPINA(アスピナ)」をコーポレートブランドとして、モータを主軸にさまざまな動きをつくり、グローバル展開している。
 金子行宏社長(42)に昨年の振り返りや今年の展望などを聞いた。

 ―販売が伸びた製品や生産体制、課題については
 昨年から地政学リスクの不確実性の影響を強く受けている。
 昨年の1月ごろには米国の関税政策を見据えた駆け込み需要があったほか、今年初めにはメキシコが中国に関税をかけるなど米国の関税政策が世界に波及している。
 レアアース(希土類)の問題では、中国からの磁石の調達が難しくなったりしている。
 生産体制でも、関税の影響を最小にする対策を行い、それぞれの工場やサプライヤーの最適配置を進めている。
 売り上げでの課題はアジア地域。中国市場はデフレで中国近隣の各地域に飛び火している印象で、その影響で私たちもシェアを維持するために価格を下げなければならず、利益を下げないためにローカルのサプライヤー活用を進めている。
 生産販売が伸びたのは、データセンター関連で建物内の温度制御を行う部品。一昨年から伸びはじめ、昨年比では約50%増えた。
 今後も強い需要の状態が続くと思っており、その分野では新しい製品の開発も進めている。
 新規分野は、製造現場向け自動搬送ロボット「AspinaAMR」が昨年度比で売り上げが倍増になった。
 宇宙分野では、国際宇宙ステーションの二酸化炭素除去装置に自社製品が使われるなど打ち上げ実績が3つになり、これからしっかり事業化できるようにしたい。
 宇宙分野は、採用面でも大きなPR効果が出ている。

 ―本社改築からの成果は
 効率的なオフィスで働きやすくなったほか、お客さまからも好評で、従業員の働きがいが高まった。
 この環境を活かして付加価値生産性を上げ、さらなる価値を社会に届けていきたい。

 ―今年の見通しは
 今年も地政学リスクによる厳しい状況が続くと考えられ、今年は将来の成長に向けた仕込みの年にしたい。
 不確実性への対応と、成長への仕込みが重要。成長しているAI関連のインフラ市場を重点領域にして戦略的に展開し、地政学リスクに対応できるようサプライチェーンの最適化を進める。

 ―新分野への挑戦
 自動搬送ロボットや宇宙はまだ新分野で、しっかり事業化していくことを優先し、AIインフラ関係は既存の技術を生かして進出していきたく開発を強化している。