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小諸市の「ふるさと納税」2022年度 1月末で3億6000万円!<小諸市議会3月定例会・一般質問>2023

テーマ:小諸市ニュース

 小諸市議会3月定例会は2月28日と3月1日、個人の一般質問を行い13議員が質問した。
 2月27日の代表質問から始まった3月定例会一般質問の全日程を終えた。

 ◆田中寿光議員は、自主財源の確保に係る質問として、ふるさと納税関連事業の状況を確認した。
 ◇市側の答弁によると、令和3年度のふるさと納税の実績は4億630万円余で、初の4億円超えとなった。
小泉俊博市長就任前は679万円余だったが、取り組みを強化し実績を伸ばしたと説明。
貴重な自主財源であり、地域の産業振興につながるため、新規登録事業者の開拓や魅力ある返礼品の掘り起こしなど創意工夫を重ねてきたという。
 令和4年度の1月末現在の状況は、約3億6000万円で前年度対比約6%減。
この状況が続くと、前年度比の実績を下回る見込み。
減少の要因は、物価高騰や原油価格高騰の影響で、返礼品ニーズが嗜好品から生活必需品に移ったとみられる。
 1月末現在のふるさと納税の返礼品は98事業者が350種類を用意。
この数は、新規返礼品の開発などにより年々増加している。
 主なものは、小諸の特産品であるモモやリンゴといった果実、加工食品、地元産ワイン、鹿肉ペットフード、ホテルや旅館の宿泊。
小諸産マツタケ、日帰り人間ドックや永代埋葬権など特色的なものもある。
課題は、天候や凍雹害の影響を受けやすい果実類や、生産量が限られるワインなど在庫確保。
 なお、ふるさと納税事業では経費として、返礼品の商品代、ポータルサイトのシステム利用料、返礼品の仕入れや発注発送など中間支援に係る業務委託料が必要。
市の実質的な収入は寄付額の約50%となる。
 また、市民が他の自治体に行うふるさと納税額も年々増えており、令和4年度は1013人、3640万円余の市民税が流失した。
 ◇小泉市長は「あらゆる手段を講じ寄付金額の増加を図っていきたい」
 「制度が続く限り、財源確保のため積極的に取り組むことが必要と認識している」
 「返礼品提供事業者の売上向上といった経済効果、市特産品の認知拡大や市PRにつながる」などと述べ、引き続き力を入れる方針を示した。


 ◆楚山伸二議員は、人口増加の取り組みについて質問。
人口減少が深刻化する中での、近年の市の人口自然増数の増加傾向や、市民と協働で取り組む必要性を踏まえて、各部門の具体的な事業を確認した。
 教育委員会関係では、子育てや教育しやすい環境づくりのさまざまな施策を推進。
子ども・子育て支援事業計画策定に向けた市民ニーズ調査、学校再編と小中一貫教育推進などで将来の希望や志の持てる子どもの育成、自校給食の継続などを行う。
 健康福祉部関係は教育委員会と連携して、出産子育て応援金の活用の支援など、安心して子育てができるように妊娠・出産・子育ての切れ目ない支援。
加えて、ウォーキングなどによる健康推進、予防接種、女性ひとり親支援、子どもの貧困対策、地域包括ケア推進など、日ごろの業務の積み重ねで選ばれるまちにつなげる。
 ◇産業振興部関係では、移住定住促進として、移住者への補助金、起業創業の支援、移住体験ツアーやセミナー開催、空き家バンク事業、宅地開発事業を実施。
 また、企業誘致や既存事業の支援での就業確保。
移住先として意識してもらうための、観光振興や市のイメージアップ。新規就農者増や農ライフの発信。
 ◇建設水道部関係では、安心して快適に暮らせるまちの基盤整備として、まちタネ広場など駅周辺の公共空間を多様な活動の支援し、交流・関係人口増から人口増を見据える。あわせて道路整備による効果を見込む。
 ◇総務部関係では、市政経営の重要課題として情報戦略によるシティープロモーションを位置づけ、交流・関係人口の増加を図る。具体的には、ふるさと納税、ふるさと市民、PR動画、キャンパス構想を進め、定住につなげる。また、災害に強いまちづくりに力を入れる。

 ※このほかの質問は
◆青木春美議員は、待機児童の現状と市の認識や対策。
森林・林業の現状と課題として、森林の持つ役割、森林づくり県民税(森林税)の成果、里山整備事業における民間企業とのかかわり
◆小林一彦議員は、小中学校の再編・統合計画について、学校再編検討懇話会、統合小学校を芦原中学校に併設する案を採択した場合に想定される課題、学校施設のコンパクト化
◆髙橋公議員は、小諸市分の佐久平駅アクセス道路の進捗状況について、令和4年度の調査費の執行状況、佐久市・佐久建設事務所(長野県)との協議の進捗状況、この1年間の進展と地元協議会との協議
◆小林哲子議員は、生命の教育・人権教育ともいうべき「性教育」として、学びの現状、子育て支援として地域社会での「性教育」を含む家庭教育の推進、性暴力から子供たちを守るため「生命の安全教育」
◆柏木今朝男議員は、 健康寿命の延伸についてフレイル対策の現状と今後の展開、歯周病検診の周知、推進及び拡充の考え方。安心して日常生活を送ることができる地域づくりについて、買物に困難を感じている人の現状と支援対策、サニタリーボックス設置状況
◆田中議員は、行政経営として、公共施設マネジメントの取組みについて、公共施設の統廃合について市民ニーズの把握をどう図るのか、公共施設の「あり方」の検証はどう図るのか
◆竹内健一議員は、小諸市議会議員選挙について、47・87%と低迷した投票率の要因、世代別の投票率。
災害に強いまちづくりについて、災害時等要援護者支援制度、対象者の要件と対象者数、登録手続きの推進をどのように進め方。
幼児保育について
◆土屋さつき議員は、 令和5年度小諸市予算案の教育費について、歳出全体における教育費の昨年度と比較、教育費における小中学校の施設費の割合、小中学校のWi―Fi環境の整備状況、小中学校における支援員の配置状況について
◆掛川剛議員は、子育てしやすいまちづくりについて、保育園に入園できない待機児童、3歳未満児の待機児童状況、 待機児童についての考え、子育てしやすいまちにしていくための取り組み
◆小林重太郎議員は、子育て支援について、不登校の子どもを対象とした学習支援、見えないいじめ・ネットいじめの把握と対応、児童虐待への具体的な取り組み、子どもの貧困などへの具体的支援策、すべての子どもたち・子育て家庭を対象とした「小諸市独自」の支援策創設
◆清水みき枝議員は、小泉市長が目指す「ウェルビーイング」について、実現、ボランティア活動の活性化、人づくりにつながる介護・保育の人材確保。選ばれるまちについて、市外から「小諸を選び」移住した人の地域コミュニティーへの関わり方、元気に暮らしている一人暮らし高齢者への関わり方
◆楚山議員は、人口推移のV字回復の可能性について、小諸市の人口推移予測と人口増加に寄与した施策の現状、人口増加による効果及びその可能性の考え方、人口増加に向けた決意
◆田邉久夫議員は、すべての主体が参加し協働するまちづくりについて、協働のまちづくりのあるべき姿、思い描いている小諸の姿、市長が一番やりたいことは何か、人材育成についてどう考えているか─など。