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東御市の祢津地域づくりの会が「祢津山城・城下歴史散歩」を開く!講師と歩いて巡る

テーマ:とうみニュース

【曲輪を見学する参加者】

【下ノ城の頂上。眼下に広がる祢津の里の眺望】
【御幣を立てた本城跡の巨石の前でガイドを行う
左から宮下会長、篠原会長、森垣さん(中央)】

 東御市の祢津地域づくりの会(宮下清行会長)はこのほど、講師と歩いて巡る「祢津山城・城下歴史散歩」を開いた。
 長野県内外から訪れた山城ファンや地元関係者ら約60人が参加。
普段は行くことのできない上ノ城に登る「山城探訪コース」や、祢津の里を巡る「歴史散策コース」など楽しんだ。

 昨年の全国山城サミットでの「祢津城山コース」ツアーに続き2回目。
 講師は「らんまる攻城戦記」で知られる山城研究家の森垣良広さん。  
 森垣さんは、長野県内を中心に1000城以上を訪問し、全国に多数のファンを持つ。

 祢津城山は「下ノ城」(出城)、「上ノ城」(本城)の2つの山城からなり、その中腹には清和天皇の第四子を祀る「宮嶽山陵神社」が現存。
 下ノ城には曲輪、虎口(小口)、土塁、空堀などの遺構が残っている。

 これまで上ノ城は限られた人のみが訪れ、昨年登山道を整備したものの藪に覆われ実態のつかめない状態だった。
今年9月に同会メンバーらが、本城跡周辺の草刈りや倒木処理、巨石の掘り出しなど大規模な整備作業を行った。
 整備で遺構が見られるようになり、上ノ城は年寄りや女、子どもが避難する「逃げ込み城」とされ、上ノ城にあったと思われる虎口の大石の発見もあったという。

 当日一行は、祢津公民館から出発し祢津の里を散策しながら約30分かけ登頂。
下ノ城や上ノ城で山城の遺構を見学。

 森垣さんは「これだけの曲輪、小口、土塁、空堀などの遺構がそのまま現存するの山城は他にない。貴重な山城だ、大切に維持してほしい」と話した。

 宮嶽山陵神社に参拝後、祢津健事神社へ下山し、地元地域づくりメンバーの案内で城下の戦国時代の史跡など歴史散策。
祢津氏舘跡やカヤの巨木、祢津家・松平家菩提寺の定津院、祢津氏の墓石、長命寺の祢津十二景・枝垂れ桜などを巡った。

 同会の産業経済部会の篠原博文会長(67)は「募集をはるかに上回る申込みがあり、多くの方々をお断りするほど大盛況だった。当日は快晴と紅葉真っ只中で絶好の歴史散策日和となり、山城の魅力を堪能してもらえた。今後はさらに山城周辺を整備して地域の活性化のため盛り上げていきたい」と話した。