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上田市有志の「蚕飼姫(こがいひめ)プロジェクト」が「収繭(しゅうけん)作業」を行う! ★信州大学繊維学部の農場で飼育

テーマ:上田市ニュース

【専用の機械で蔟器から繭を外す】

【毛羽取り作業】

【蔟を透かして死んだ蚕が入っている繭を除外】
【選別作業】

 「蚕飼姫(こがいひめ)プロジェクト」は、信州大学繊維学部の農場で飼育した「繭(まゆ)」を「蔟器(ぞっき)」から取り外す「収繭(しゅうけん)作業」を行った。
 同プロジェクトは、上田市などの住民有志が上田産の生糸を生産して「上田紬を制作しよう」と活動している。

 プロジェクトのメンバーが、農場職員に指導を受けながら農場内で孵化させた蚕に「桑やり」や「除沙」などをして約6万頭を飼育。
 成熟した蚕を蔟器に入れる「」上蔟(じょうぞく)の作業」を行った。

 この日は一般公募の参加者13人を含め、20人余で作業。
 蔟器を透かして見て死んだ蚕が入っている繭を除外。
 専用の機械を使って蔟器から繭を外してから繭の周囲に付いている毛羽を取り選別した。

 繭は岡谷市の宮坂製糸所で繭の中でサナギになった蚕が生きているうちに糸を取って「生糸(なまいと)」にし、市内の紬織作家が着物や帯を制作する。

 9年前に上田市に移住した井澤信子さん(52)は「上田らしいことを経験したいと公募で参加した。養蚕の工程の1つに触れて新鮮な感覚です」。

 56歳の女性は「地道で大変な仕事だが、繭はかわいくて光って見える」。

 80歳の女性は生家で60年ほど前までは年に5回の養蚕をしていたといい「お蚕さまと呼んで手をかけ、大切に育てていた。こうして作業をしてみると昔のいろいろなことが思い出されます」と話していた。

 プロジェクトのメンバーで市民団体「繭とも」代表で上田市古里の堀美砂子さん(75)は「座繰りや真綿作りなど、昔の女性たちの手仕事の文化を伝えていきたい」と意気込む。

 信州大学の技術職員、伊藤隆さん(48)は「大学の研究や教育用のサンプルとしていい繭を作ることが大前提だが、大学内に留まらず地域教育活動に貢献したい」とした。