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上田市の重度障がい児者通所施設「ごきげんスペースうえだ」が「医療的ケア児らの避難受け入れシミュレーション訓練」を行う! ◆災害などでの「停電発生を想定」し「人工呼吸器」を使用

テーマ:上田市ニュース

【V2Hシステムで確保した電源でデモ機を作動する】
【人工呼吸器の電源を施設に備えたバッテリー(右奥)に切り替える】
【V2Hシステム(右)】

 上田市小牧の重度障がい児者通所施設「ごきげんスペースうえだ」は「医療的ケア児らの避難受け入れシミュレーション訓練」を行った。
 災害などでの停電発生を想定し、人工呼吸器を使用した。

 同施設では電気自動車のバッテリーから電力を取り出し、分電盤を通じて家庭の電力として使用することができる「V2Hシステム」を今年4月に導入。
 人工呼吸器などの電源を確保するため、このシステムの稼働訓練を初めて実施した。

 訓練は「地震で送電線が破壊され、大規模停電が発生した」との想定。市が保有する電気自動車をV2Hシステムにつないで施設に給電し、人工呼吸器のデモ機を作動させて正常に動くことを確認した。

 また、在宅の医療的ケア児の避難を想定して、人工呼吸器を使用する同市緑が丘の上田養護学校高等部1年、市川洋さん(15)と母の裕子さん(45)が自家用車で自宅から避難。
人工呼吸器の電源を施設に備えているバッテリーに切り替える訓練も行った。

 裕子さんによると人工呼吸器のうち呼吸器は、バッテリーで8時間ほどは動くものの、加湿器はバッテリーがないため常に電源が必要。

 洋さんの場合は加湿器が使用できないと痰が硬くなるなど体調が悪化するため「最低でも2、3時間以内に電源を確保したい」という。

 裕子さんは「家庭にも非常用電源は用意しているが、電気を使える場所がほかにもあることを確認できて安心しました」と話した。

 ごきげんスペースうえだは現在、市内などの2歳から28歳までの27人が利用しており、定員は6人。

 管理者の市川美穂さんは「このごろは災害が多発しているが、利用者さんにとって電源の確保は命に関わる。今後も定期的に訓練を実施して安全を守りたい」と力を込めた。

 上田市で在宅する医療的ケア児者は38人。
 市は今年4月、医療的ケア児者と家族が地域で安心して生活できるよう、防災相談や災害時に対応するための情報収集や発信を行う防災・交流拠点「医療的ケア児等災害対応サポートセンター」の事業を同施設を運営する「NPO法人こすもすけあ福祉会(長野市)」に委託した。