<上田市議会6月定例会・一般質問> ☆農地の野焼きなどに課題、防火啓発を強化!
テーマ:上田市ニュース

◆齊藤加代美議員は、4月に赤ちゃんポストが東京都内で全国2番目の導入のニュース直後、上田市内の高校生が自宅に赤ちゃんの遺体を遺棄し逮捕の報道が流れたことに触れ、少女だけの責任でなく性教育のあり方や上田を拠点とする妊娠SOSなどの相談、福祉につなげなかった保護すべき私たち大人の責任でもあるとして、市ではこの事件をどのように受け止めているか質問した。
◇山賀恵都子・健康こども未来部長は「必要な支援が届かなかったこと、かけがえのない命が失われたことは痛ましく市としても大変重く受け止めている。若年での望まない妊娠は性の知識の未熟さや、妊娠への気付きの困難さなど課題が多い。今後同じような事件を防ぐためにも、『にんしんSOSながの』との連携を強化し、思いがけない妊娠をした女性や家族が安心して相談ができるよう寄り添っていきたい。教育委員会とも連携を図り、義務教育における性教育や命の学校を通して命の大切さを伝え、妊娠、出産、子育てに関する支援の情報発信を積極的に行っていきたい」。
◆井澤毅議員は、武石地域で2月28日に発生した大規模林野火災の被害状況。過去5年間の火入れの許可申請の状況、実効性のある火災予防対策など質問。
◇北沢健治・産業振興部長は「焼損面積は60・23ヘクタールで、約9600万円の被害額(マツタケなど林産物を含まない)」。火入れの許可申請について「過去5年間で5件(毎年1件)。いずれも菅平の牧草地で行う面的な火入れで、許可申請は少ない状況。林野庁では火入れとは〃面的に焼却する行為〃として、それ以外の焚き火など小規模な焼却行為は〃面的な焼却行為〃ではないことから火入れには該当しないとの見解があり、この見解を踏まえて判断している。今回の林野火災の出火原因については、野焼きの火が山林内に飛び火したとされ、森林の周囲1㎞範囲内で行われていたが、火入れの許可申請や事前の相談は受けていなかった」。
◆井澤議員は、市の火入れに関する条例は機能しているのか疑問。火入れに関する解釈で、市の条例などをみても何が火入れに該当するのかわかりにくい。森林の周囲1㎞範囲内で土手を焼く行為は、面的な焼却行為なのではないか、現にそれで火事になっていると質した。
◇北沢産業振興部長は「面的な焼却行為の具体的な基準については、森林法などでは統一的なガイドラインが国から示されていない状況。市としても明確な基準は持ち合わせていないのも実状。一方で焚き火や農地での野焼きなどについてはこれまで廃棄物処理などに関する法律において、やむを得ない理由による野焼きの行為は禁止の例外とされていて、市は火入れをする人においても森林法による火入れ行為に該当しないのではないかとの判断がこれまでもあったかと考えている。野焼きする場合には消防署に届出をしていただくなどの意識付けを図っていきたい」。
◇小野沢和也・総務部長は「地球温暖化や空気の乾燥が長期化するなど林野火災発生の危険性が高まり、過去の上田市の事例をみても焚き火やごみの焼却など人為的な要因が主なもの。未然に予防する根本的な森林の保存事業を軌道に乗せながら、一番は市民の防火意識が重要。日頃から意識啓発に加え、特に火災の多い春先は情報を的確に周知し、広報啓発やパトロールを通じ予防啓発活動を強化していきたい」。
◆池上喜美子議員は、子どもの権利を尊重する基本理念を示す上田市のこども権利条例を策定すべきと考えるが市の見解はどうか質問。
◇山賀健康こども未来部長は「市において子どもの権利条例を制定することは意義あるものと認識している。条例制定となると審議会の設置や子どもの意見聴取など多くの検討が必要。先進的な自治体の事例で、自己肯定感の向上など条例制定後の効果があるとのことなので、さまざまな見地から課題を整理し、こども権利条例制定についての検討を進めたい」。
◆松尾卓議員は、各種選挙の投票用紙のリサイクルについて質問。
◇小野沢総務部長は「投票用紙はプラスチック製の合成紙で、専門業者により焼却処分している。リサイクルは全国的に広がりをみせており、市選挙管理委員会でも検討してきたがコストが数倍から10倍以上かかり導入には至っていない。地球温暖化対策は喫緊の課題で、コスト面の課題はあるが今後検討していく」。
◆石合祐太議員は、外国にルーツを持つ児童生徒の支援など多文化共生施策について質問。
◇酒井秀樹教育長は「5月1日現在、外国籍の学齢児童生徒数は小学生171人、中学生67人で、市内の小中学校に通学している児童生徒は216人、市外など14人、国外8人。日本語の支援が必要な児童生徒には生活支援相談員を各学校に派遣し、個別の支援を行っている。今年度は相談員の派遣時間を全体で135時間増やし手厚い支援が行えるよう体制整備を図ったが、直近数年間は日本語支援が必要な児童生徒が急増傾向にあり支援が追いついていない現状にある」。
◆半田大介議員は、能登半島災害支援について上田市社協がワゴン車によるボランティア派遣を、バスにして募集したことを踏まえて、市の支援現状や市民への参加呼びかけと、避難所運営ゲーム「HUG(ハグ)」を地域の訓練で取り組む提案で質問。
◇小野沢総務部長は「市では能登半島地震発生後、令和6年5月までの間、被災自治体へ職員を派遣。現在は日本赤十字社を通じた募金活動を除き、人的支援は実施していない。社協のボランティアバスパック事業に引き続き必要な助成を行い、周知啓発に取り組む。HUG講座の受講者アンケートで、さまざまな対応や避難所設置のあり方を学ぶ機会として効果的という意見をいただいている。出前講座を主催する長野県と調整し、関係団体へ周知し、実施する」。
◆尾島勝議員は、継続中の有機物リサイクル施設など各種事業の進捗や今年度の展開について質問し、大きな事業の変更時には、まず説明をするよう要請した。
◇土屋陽一市長は「有機物リサイクル施設の整備は、市民説明会でのさまざまな意見を踏まえ、課題が見えたため一旦立ち止まり、精査する必要があると感じた。生ごみの割合が減少傾向の現状から、施設規模の縮小や、事業費の削減に向け、事業全体のスケジュールも含め精査する。事業者選定業務を打ち切り、当初の計画で示した事業者選定を行っていない。事業計画全体の見直しなど、具体的な説明を行わないままで大変心配をかけ、申し訳なく思っている。引き続き庁内で協議を行い、前へ進める考えに変わりはない」。
◇西澤透環境部長は「これまでかかった有機物リサイクル施設の関係費用は、令和3年度から関連事業に着手し、生活環境影響調査や、測量業務などの委託料で1200万円余、令和4年度では地質調査などの委託料で2700万円余、令和5年度は廃豚舎の解体工事などに5100万円余、令和6年度は事業者選定アドバイザリー業務などに5600万円余の事業を実施。総額で1億4800万円余。交付金の活用や起債の活用で、一般財源は1億300万円余」。



