「池波正太郎の随筆にみる 商売の道」を発刊! ★上田市商店会連合会
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上田市商店会連合会(柳島隆二会長)は、池波作品を商売の視点から考察する小冊子「池波正太郎の随筆にみる商売の道」を発刊した。
同商店会連合会は、コロナ禍で変化した商業環境から「今後の商売を考えるプロジェクト」を、池波正太郎生誕100年、上田市の池波正太郎真田太平記館開館25周年を踏まえて進めている。
編著は上田商工会議所の中小企業診断士、今井裕さん。
今回のプロジェクトに合わせて昨年9月から池波作品の随筆36冊を読んだ。
その中から、商売に関係のある記述を11冊から19カ所を選び出した。
そこから読み取れる商売を行う上で大事にしたいことを書き添えている。
19カ所は「経営の姿勢」「店づくり」「おもてなしの心」「商品・サービスの提供」「商人の仕事」「商売の土壌」「時の流れ」に7つ区分している。
全26ページ、四六判。
発行は200冊。
例えば「商品・サービスの提供」の中で、熱い鍋物を暑い店の環境で提供している記述からは、商品やサービスにはそれぞれふさわしい提供方法あるとしている。
「商人の仕事」の中で、店員のサービスの様子から経営者がどのような人か分かるとする記述からは、経営者の気質が店の雰囲気につながるため、共通目的とコミュニケーションが重要だとしている。
上田市に関連した記述も掲載。
掲載している池波作品は版権を持つ法人に確認をしているため、発刊までに時間がかかった。
今井さんは「時間はかかったが、記念の年に池波先生のしっかりとした視点が読むことができた。作品を商売の視点で考えることは、文芸だけでない一つの新しい視点だと思う。小冊子ですが思いが込められているものになった」と話していた。
冊子は、商店会関係者などに配布し、一般には配布していない。閲覧したい人は図書館などで読むことができる。