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島崎藤村生誕150年記念特別企画展「藤村を支えた人々~赤壁の家神津猛」(18日まで・小諸市立藤村記念館)

テーマ:お知らせ

【藤村が愛用した文机などの展示を案内する小山田さん】
【「文アル」の島崎藤村等身大パネル】

 小諸市立藤村記念館(矢島守館長)は18日まで、島崎藤村生誕150年記念特別企画展「藤村を支えた人々~赤壁の家神津猛」を開いている。
 普段見ることのできない貴重な展示や”人気ゲームとのタイアップ企画”に、長野県内外から多くのファンや若者が訪れている。

 藤村が「破戒」を出版するにあたって支援を受けた、佐久市志賀の神津猛氏(明治15~昭和21年)との生涯にわたる親交の深さが偲ばれる書簡などとともに、藤村が神津氏に贈った「破戒」の浄書本や文机などを展示。
「破戒」をはじめとする小諸時代に書かれた作品は、すべてこの机で書かれている。
藤村愛用の机であったが小諸を去る際に、恩人の神津氏に感謝の気持ちを込めて机と硯が贈られた。
机の裏面には、藤村自筆の惜別の辞が書かれている。

 タイアップ企画では、DMM GAMESが配信する文豪転生シミュレーションゲーム「文豪とアルケミスト(文アル)」に登場する”島崎藤村の等身大キャラクターパネル”を、記念館前に展示。
入館者には、先着1万人に描き下ろしイラストを使用した栞を配り、アクリルスタンドやクリアファイルの販売も行っている。

 来館者ノートには、訪れた若者らが
「文アルとコラボありがとうございます」
「文アルきっかけで初めて訪れました。懐古園も記念館も素敵なところでまた来たい」。
 
 神津猛氏の孫も訪れ「祖父が喜んでいる」などの声を寄せている。

 藤村記念館スタッフの小山田沙希さん(32)は「若い人たちにも興味をもってもらえてうれしい。机や書簡は個人蔵なので普段見ることはできない。『破戒』浄書本とともに一堂に揃う機会はなかなかないので、地元の人にもぜひ訪れてほしい」と話した。