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能登半島地震で被災した石川県輪島市の輪島塗作家、スザーン・ロスさんが「個展」(18日まで・東御市田中のギャラリー胡桃倶楽部)

テーマ:お知らせ

【再起を誓う輪島塗作家のロスさん】

 能登半島地震で被災した石川県輪島市の輪島塗作家、スザーン・ロスさん(61)は18日まで、東御市田中のギャラリー胡桃倶楽部で「個展」を開いている。

 イギリス出身のロスさんは19歳の時にロンドンの美術館で見た尾形光琳の硯箱の「見たことのない美しさ」に惹かれ、漆を学びたいと22歳で来日。
 石川県立輪島漆芸技術研修所で9年間技術を学び、人間国宝の小森邦衛さんに師事した。
 個展で作品を発表し、国内外での講演やワークショップなどで漆の魅力を発信してきた。

 能登半島地震では自宅と工房が全壊し、現在は富山県南砺市で避難生活を送る。
 工房にあった機械や道具、漆などの材料は全てだめに。
 工房から車で10分ほどの場所にあるギャラリーも被災した。
だが、横浜市で昨年、開いた個展に出品し梱包したままだった作品などが無事だったため今展で展示、販売することにしたという。

 ロスさんは作品の売り上げで新たに機械や材料を購入して「1日も早く作業を始めたい」と前を向く。
 今年10月に予定する金沢市の個展で新作を披露するのが目標だ。

 今展は、来日当初から家族ぐるみの交流を続けている上田市中央1の若林梅里さんが仲介。

 若林さんは「日本古来の漆の文化を愛してくれるのは日本人としてありがたい。再び制作活動が続けられるよう応援したい」と話す。

 会場には皿やアクセサリー、平面作品など約100点を展示した。
 高台が高く大振りな能登半島独特の形の「合鹿(ごろく)椀」などが並ぶ。

 ロスさんは「日本の漆がなければ国宝の修理もできない。輪島だけでなく全国の漆の文化を守ることは日本人だけでなく人類全体のためでもある」と力を込める。

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