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森仁志さん(1946~2014)の油彩画や版画など50点余を一堂に展示「カルナック追想展Ⅲ」(3日から6日まで・坂城町の森工房美術館)

テーマ:お知らせ

【森さんの作品を紹介する妻の林さん】

 坂城町坂城の森工房美術館は、同工房を主宰した森仁志さん(1946~2014)の油彩画や版画など50点余を一堂に展示する「カルナック追想展Ⅲ」を3日から6日まで開く。

 フランス北西部ブルターニュの巨石遺構、カルナック列石をテーマに描いた200号の作品などを展示。
 日の出前の太陽が巨石や空をまっ赤に染める「石の記憶」や、ぽっかりと浮かぶ白い月の下に巨石群がひっそりとたたずむ「カルナック追想」などが並ぶ。

 森さんは「塩田町(現・上田市)」出身。
 27歳で上田出身の美術家、中村直人に誘われて渡仏。
 この時に訪れたカルナックで巨石群を見た時の衝撃がその後の美術活動の原動力に。
 坂城町に構えた工房で世界最大のプレス機を製作。東山魁夷やベルナールカトランらとともに「大型のリトグラフ作品」を創作した。
 60歳で病を得た後、亡くなるまでの8年間はカルナックの巨石群を描くことに没頭。
 現地にも複数回訪れて「これを立てた巨石人達の息使いが聞こえてくるような、巨石人が今ここを通り過ぎた足音を聞いたような錯覚に陥る。想像力の原点が此処にあるように思えるのだ」などと記している。

 妻の林榮子さん(77)は「工房の床にキャンパスを何枚も並べて毎日、同時進行で描いていた。自分の人生哲学を表現していたんだなあと思います」と振り返る。

 入場無料。
 午前10時半から午後5時。
 問い合わせ(電話)090・4068・2570(林さん)