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「髙見澤英雄作品展」(14日まで・小諸市立小諸高原美術館) ☆佐久市前山の髙見澤さん(82)の初となる個展!

テーマ:お知らせ

【水彩「太子駅遺構」の前で髙見澤さん】
【油彩「十分働いたよ!」を鑑賞する古越さん】

 小諸市立小諸高原美術館市民展示室で、14日まで「髙見澤英雄作品展」が開かれている。
 廃屋や機械、遺構などを描いた水彩、油彩20点が並んでいる。
 寂しさのなかに、かつての営みや温もりヲ感じさせる絵に連日多くの鑑賞者が訪れている。

 佐久市前山の髙見澤さん(82)の初となる個展。
 64歳の時に母が亡くなり失意にあった髙見澤さんは絵画と出会う。
 水彩画に魅了され、風景や抽象などさまざまなスタイルの師に教わりながら、公募展に出品するようになった。
 生活感あるものや長年使われずに朽ちていくものなどモチーフに東信地域や群馬県などに足を運び描く。

 水彩「太子駅遺構」(2024年、F100号)は一水会の木下孝則賞受賞作。
 群馬県中之条町にある戦後日本の復興を支えた鉄鉱石の積み出し駅で国登録有形文化財の巨大な遺構を描いた作品。
 鉄筋がむき出しになったコンクリート柱や浮き出た不思議な模様、人の営みが作り出した構造物が時間の経過とともに表情を変えていく様を透明感ある筆致で描いた。

 「歴史を感じさせ倒れそうで無くなっちゃいそうなものに、残念だなという気持ちとともに惹かれる」と髙見澤さん。

 東御市八重原や川上村などで出会った廃屋を描いたシリーズは、ツタが絡まり崩壊していく古い木造の錆びたトタンや土壁に落ちる影、散乱した竹の道具や古木など緻密に描いた。なかには描いた後に取り壊されてしまったものも。
 どれも傾いたりめくれたり真っ直ぐでない自然と化した姿に、ただならぬ気配を感じさせる。

 油彩「十分働いたよ!」は、廃屋からはみ出し、錆びたボディーにへし曲がったミラー、脱輪して傷だらけのトラクターが、まだ動けるぞと言わんばかりに迫ってくる。

 御代田町から訪れた古越孝子さん(84)は「いままで観た絵の中で初めてこんなに感動した。寂しさの中にも機械に対する愛情や人間の温かみを感じる。ずっと眺めていても飽きない。力をもらった」と話していた。

 会場では「恩師・仲間の賛助作品展」も同時開催し、恩師である依田賢次さん、美斉津経夫さん(遺作)、碓田順彦さんらの作品21点も展示している。