池波正太郎の「自筆原稿展」(10月25日まで・上田市中央3の池波正太郎真田太平記館) ☆8月28日、特別講座「池波正太郎と新国劇」定員20人
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上田市中央3の池波正太郎真田太平記館は作家、池波正太郎(1923~1990)の「自筆原稿展」を開いている。
東京都台東区の池波正太郎記念文庫との姉妹館提携20周年記念展で、同文庫が所蔵する1万数千点の自筆原稿のなかから「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」といった時代小説やエッセイなど35点の複製を借用し、関連資料とともに展示した。
池波は原稿用紙に万年筆で執筆しており、原稿用紙は自身の名前を印刷したマス目の色が異なる4種類ほどを用意し、万年筆は常に40本ほどを手もとに置いて新しい作品の書き出しには硬質のものを、次第にのってくると柔らかなものに持ち替えて執筆したという。
1970年から80年代の原稿用紙には生き生きと躍動感にあふれる文字が躍る。青と赤の色えんぴつの書き込みからは推敲のあとや句読点、傍点などのチェックを入念に行っていたことがうかがわれ、万年筆を執る池波の息づかいが伝わってくるようだ。
一方で、病に倒れる直前に執筆した1990年の「剣客商売 包丁ごよみ」は文字が小さく、弱々しくなっているのが見て取れる。
学芸員の竹内美鈴さんは「先生の文章には独特のリズムがあり、試行錯誤して作品を書き上げている臨場感が伝わってくる。これは活字にして印刷された書籍では分からないもので自筆原稿の醍醐味。じっくりと見ていただきたい」と話す。
京都府から訪れた内海善通さん(74)は「『鬼平犯科帳』などの時代小説は庶民の目線で描かれており、いまに通じるものがあるので自分のなかにスーと入ってくる。1字1句、文章にこだわって推敲している様子も分かり、この館を目的地の1つとして訪れた甲斐があった」と熱心に鑑賞していた。
28日午後1時半から特別講座「池波正太郎と新国劇」を同館1階交流サロンで開く。
講師は同館指導員で15年にわたり池波のアシスタントを担当した鶴松房治さん。
参加費500円(コーヒー付)。
定員20人。
電話で申し込む。
自筆展は10月25日まで。
開館時間は午前10時から午後6時まで。
水曜日定休。
入館料一般400円。
(電話)0268・28・7100(同館)



