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<職人>コカリナ 大川 秀一さん(82)=上田市住吉=「平和への思い込め製作」

テーマ:ひと

 「コカリナには木の魂が宿っている。大自然とつながり、皆が仲良く穏やかに過ごせる世界になるよう願いながら1本、1本を作っています」と大川秀一さん。

 コカリナは、木で作る閉管の楽器。
表側に4個、裏側に2個の穴がある。
ソプラノコカリナは1オクターブと1つの音を出せる。
ハ調の場合はドから上のレまで。

 大川さんは、1997年に上田市出身のコカリナ創始者、黒坂黒太郎さんの演奏を聴き「澄み切った優しい音色にほれ込んだ」。
 黒坂さんが会長を務める「日本コカリナ協会」のコカリナ製作者養成講座を受講し1999年、公認製作者に認定された。

 工業高校の実習担任教諭として長くものづくりに向きあってきた経験を生かし、コカリナ作りに精進する。
特にリップの加工は「非常に繊細」と神経を使う。
 「高いシドレがきれいに出るかがポイント」という。

 これまで主に地域の小学生のために5000本以上を製作。
東日本大震災で津波被害にあったアカマツやクロアチアの川底に眠っていた8300年前のナラなどさまざまな木と出合ってきた。
一番気に入っているのはイチイで「清らかな音色で、心が晴れ晴れする」。

 コカリナをきっかけに曲作りにも取り組み、3曲を作詞作曲。
ロシアによるウクライナ軍事侵攻のニュースに心を痛め、20年前に作った「星のほほえみ」の3番を追加で作詞した。
 「ねがいは一つ和の心 手をとりおうてほほえみて」に平和への切実な思いを込めた。