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上田市が来年度からの「上下水道料金の改定」に向けて「上下水道審議会」に諮問!

テーマ:上田市ニュース

【土屋市長から渡辺会長への諮問】

 上田市は、来年度からの上下水道料金の改定に向けて「上下水道審議会」(渡辺ゆかり会長)に諮問した。
 上下水道料金の適正な算定のため「新たに基準を設ける説明」なども行った。

 上下水道料金の改定は、4年ごとに行っており、前回引き上げを行った現行料金は今年度まで。
 真田地域自治センターで開いた審議会では土屋陽一市長から渡辺会長に「多くの上下水道関連施設や設備などが更新時期を迎え、更新や耐震化には多額の費用が必要となる中、人口減少などによる料金収入、使用料収入の減少、物価高騰が経営に影響を与えている。持続可能な事業経営を行うため、水道料金、下水道使用料、農業集落排水施設使用料の改定について諮問する」と諮問書が手渡された。
 来年度改定のため、答申するのは7月ごろというスケジュールも市から示された。

 適正な料金算定の審議のため、早稲田大学研究院・水循環システム研究所の佐藤裕弥准教授が、上田市の上下水道事業の決算書などを踏まえた現状解説と、算定基準について解説した。

 佐藤准教授は、能登半島地震で公営の上下水道設備が、民営の電気やガスより復旧が遅れている理由を説明。
上下水道が負担軽減のため料金水準を安く抑え込んでいる。
そのため、老朽化した設備の適正な更新が遅れている。
被害を甚大化させ、財源の面からも復旧の遅れにつながっていると指摘。
 持続可能な上下水道にするための財源確保、料金の適正化は避けて通れないとした。

 上田市水道事業の決算などを踏まえ、令和4年度の計算書上は2億2000万円余の利益が出ているように見える。
しかし、実質的には1億743万円余の赤字として「現時点で健全でない」とした。

 さらに、水の供給に用意している土地を除く固定資産・施設設備が253億円余あるが、健全な更新のために、理論値で総額の3%、7億6000万円程度の利益が出るようにする必要があるとした。

 施設の状況として、浄水施設の「経年化率(低い方が良い)」は、平成30年で全国平均4・1%のところ、上田市は60・7%。
 「著しく悪い。財源がないので、本来やるべきことを先送りにしていた」とした。
管路更新率では全国のレベルが危機的だが、上田市はもっと悪く、現在の整備のペースでは更新に208年かかるとした。

 また、上田市の水道料金は、日本水道協会の水道料金算定要領を基本的な考え方にしているが、算定に関する基準が制定されていない。
 地域の実情に即した算定方法になっていないことから「一定の合理的な計算をすれば答えが得られるようにする」として「上田市水道料金算定要領」(案)を示した。

 施設設備の健全な更新のため、理論値の3%では水道料金が高いとなると、どのくらいの割合が必要なのかを、上下水道審議会で審議する必要があるとした。

 委員からはさまざまな質問や資料を求める声があり、次回の審議会でより具体的に資料で審議される見込み。