上田市の戦没画学生慰霊美術館「無言館」が収蔵する作品の「レプリカ展」(31日まで・上田市の社会福祉法人まるこ福祉会「きらり市民ギャラリー」)
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上田市長瀬の社会福祉法人まるこ福祉会は31日まで、きらり市民ギャラリーで同市古安曽の戦没画学生慰霊美術館「無言館」が収蔵する作品の「レプリカ展」を開いている。
同法人は2018年から毎年8月、広島と長崎の原爆の日や終戦の日に意見発表などをする「平和の心 バトンリレー」を開催。
今年は戦後80年を迎え、平和や人権、命の重さについてともに考える場にしようと同展を企画した。
オープニングの8日には無言館共同館主の窪島誠一郎さん(83)と同法人の栁澤正敏理事長(75)が「平和と福祉を考える」をテーマに対談。
同法人が運営する障がい者支援施設や特養の利用者、地域住民ら約130人が耳を傾けた。
窪島さんは「画学生たちは平和を訴えるために描いていたのではなく、感謝を込めて身近にいる愛する人を描いた。大きな平和というのではなく、相手の価値観を互いに認め合うことが第一歩になるのではないか」。
栁澤理事長は「100年の平和を保つのは大変なことで、いま日本は最大の危機を迎えている。平和でなければ福祉も人権もなく、弱者は生きていけない。互いに幸せを感じ、福祉を充実させるためには平和を考えていかなければならない」などと語り合った。
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レプリカ展は同館開館以来初の出張展示で、17点を並べた。
同館の収蔵品は制作してから80年以上が経過し「傷みが激しく持ち出しは不可能」という。
「霜子」を描いた中村萬平は身重の妻を残して出征し、26歳でモンゴルの野戦病院で戦病死した。
学徒出陣で入営し24歳でビルマで戦死した桑原喜八郎の遺作「少女」やフィリピンのルソン島で戦死し23年の生涯を閉じた芳賀準録の「生物」なども並ぶ。
入場無料。
展示時間は午前10時から午後4時まで。
土、日、祭日は休館。



