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別所長唄・小唄をリサーチ! ☆報告と意見交換「新年の宴」 ☆上田市の民間文化施設「犀の角」を運営する(一社)シアター&アーツうえだ」

テーマ:上田市ニュース

【左から月影さん、杵屋さん、藤原さん、荒井さん、志村さん】
【別所長唄の踊りを披露する西川小扇都さん】

 上田市の民間文化施設「犀の角」を運営する(一社)シアター&アーツうえだ」(荒井洋文代表)は、同市別所温泉地域にかつてあった「風流七久里の里」(通称・別所長唄)と、別所小唄についての「リサーチ活動」を行った。

 「失われた唄声に耳を澄ます」をテーマにリサーチの成果報告と意見交換を兼ねた「新年の宴」を、別所温泉の元旅館「柏屋別荘倶楽部」で開いた。
 地域や県内外から約50人参加、満席となった。

 演出家で戯曲作家の藤原佳奈さんが進行を努めた。
 ゲストに別所長唄・小唄の作曲者、杵屋佐吉の曾孫にあたる杵屋佐喜さんや、3日満月さん、上田市内で活動する日本舞踊の西川流、西川扇七郎さんらが招かれた。

 プロジェクトからは、上田市出身で元宝塚の娘役トップスターの月影瞳さん、荒井代表、志村那美さんが登壇。

 プロジェクトによると「風流七久里の里」(別所長唄)と別所小唄は、およそ100年前の1928年に上田自由大学で文学論の講師を務め、その後、別所温泉へと移り住んだ文学者のタカクラ・テルが作詞。
 三味線の杵屋佐吉が作曲、花柳徳太郎が振り付けた。

 完成した長唄と小唄は、北向観音堂の裏側にかつてあった「桂荘」あたりの「別所劇場」でお披露目が盛大に行われた。

 しかし、長唄は、唄や踊りが難しく、同地には踊りを教える人もいなかった。

 さらに近代化のなかで芸妓さんをあげて宴会をするという「お座敷文化」が少なくなり、昭和の終わりにはついに芸妓さんが一人もいなくなってしまったなどの理由から受け継がれなかった」とし、大正時代から昭和初期にかけて長唄や小唄が興隆した背景などを織り交ぜながら報告した。

 報告会のなかで、藤原佳奈さんが書いた別所長唄ができた当時の経緯を月影さんと、別所温泉の上松屋社長、倉沢晴之介さんが朗読。
 2人の朗読に会場は和んだ。

 一方、上田市の西川流信扇会の会主で古典・歌舞伎舞踊などを教える西川扇七郎さんは昨年、長年途絶えていた「風流七久里の里」に振り付けをした。
 振り付けの解説をしたあと、西川小扇都さんが踊りを披露。

 後半には参加者との意見交換を兼ねた宴が行われた。

 荒井代表は「今後、唄の精神を含めて受け継いでいくためにタカクラ・テルのひ孫や鳴り物を継承している子孫などからの話を聞きたい」と語っていた。