<トップインタビュー>2025 シナノケンシ(株)・ASPINA 金子行宏社長(41)= 上田市上丸子= ☆「市場の変化先取り、高付加価値企業へ」
テーマ:上田市ニュース

上田市上丸子のシナノケンシ(株)は「ASPINA(アスピナ)」をコーポレートブランドや海外での社名としてグローバル展開している。
自動車から給湯器など、モータでさまざまな動きをつくり、小型人工衛星の姿勢制御装置では先月、「2024年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞」を受賞した。
昨年5月、金子元昭氏から金子行宏氏が社長に就任した。
大正時代に絹糸紡績から始まった歴史ある企業の6代目となった金子社長に、就任9カ月の状況や今年の展望などについて聞いた。
〇社長就任や会社への思いや抱負は
これまで107年の間、歴史を紡いでこられたすべての皆さまに感謝し、役割をしっかり全うできるよう努力を続けたい。
大きな方針は「市場の変化を先取りして、ハードウェアだけでなくソフトウェアやサービスもからめ、新しい需要を創り出す、高付加価値企業になること」。
将来は年間売上1000億円を超えたい。
〇今年の展望や目標などについて
本格的に高付加価値化を進める年にしたい。
輸出が主なため円安は有利で、材料の価格も落ち着いているのは良い点。人手不足に対しては適切な賃上げを行う。
一人ひとりの「付加価値生産性」をしっかり上げられるようにしたい。米国大統領の政策が朝令暮改で変わるため、大型投資が難しい。
リスクを回避する選択肢をつくるため、プロジェクトも立ち上げた。
売上・利益を高めるため、製品の競争力を上げてシェアを伸ばし、横展開をする。中国では内需を取り込みたい。
〇新たなチャレンジについて
自動搬送ロボットAMRは成長の重要なタイミングで力を入れる。
新たな機種やソフトウェアの開発も続けており、販売地域を拡大したい。
宇宙事業では姿勢制御装置を搭載した衛星が打ち上げられる予定で、今後は大きさなど種類を増やし、長期的に頑張りたい。
海外では、各地域のニーズを拾える体制にしながら、グループ全体の強みを発揮させたい。
会社として次につながる長期戦略の立案も始めている。
〇新工場本社完成予定や期待について
開発棟はほぼ稼働している。
現在は旧工場を解体、今年7月に完成予定。開発棟ではコミュニケーションは格段に取りやすくなり業務の効率が上がった。
より創造的な発想ができる。
〇金子社長について
1983年生まれ、上田市出身。
東北大学大学院理学研究科化学専攻入学、2007年に花王(株)入社、12年にKellogg School of Management, MBAを取得。
14年にシナノケンシ(株)に入社、21年に代表取締役常務に就任、昨年に代表取締役社長。
趣味は読書で、映画の原作の小説や漫画などを読むことが多く、仕事柄、経済書や哲学書なども。
家族との時間を大事にし、連休は旅でリフレッシュ。
家庭菜園を楽しみ、昨年はサツマイモを栽培した。
◇ ◇
1918年創業、資本金6億5000万円。
従業員数は単体で約900人、グローバルで約3200人。
2024年2月期の年間売上(連結)は514億円。



