<トップインタビュー①> ㈱アルカディア=上田市小泉= 春原直樹社長(43)「要望に合わせた小回り利く対応」
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上田市小泉の㈱アルカディアは、精密板金の製造や電子機器・制御機器設計・組配など行う。
昭和58年設立で、40周年の節目を迎えている。
平成31年に、創業者の松井利光会長から社長を引き継いだ春原社長に、これまでの経営や今後の展望などを聞いた。
―設立からこれまでの発展について
設立時は、通信機器・音響装置などのシステムメーカーからの受注で、通信や音響機器の組み立て配線業務からスタートした。
後に精度の高い板金加工品の必要性から、自社で板金工場を立ち上げ、次第に仕事の幅を広げてきた。
板金加工から組み立ての一貫生産が喜ばれ、設計からもできるため、長くお付き合いのある事業者からは、外観図だけで依頼を受ける場合もある。
自社製品が活用される先はさまざまで、議会議場や大学の教室の映像や音響。
公共交通機関では、新幹線のホーム可動柵の扉の部分や開閉の制御盤もあり、上田駅、佐久平駅、安中榛名駅等を手がけた。
産業用機械に使われる機器製造なども行っている。
多品種少量の製造が多いので、お客の要望に合わせた小回りが利く対応ができる。
「新型コロナ」による例外を除けば、売り上げは年々伸びている。
―社長就任、4年目について
一社員で入社したが、ある日、当時の松井社長から突然に「社長をやってみないか」と言われ、一度は断った。
しかし、同僚や自らの親族からのアドバイスもあって引き受けた。
就任してみて奥深さを感じている。
これまで事業が伸びていることや、新しく工場を新築することもできたが、まだ上手くできたこともあったと思う。社長の自己採点として60から70点。
一番はスタッフの皆さんに支えてもらったことが大きい。
―今後の課題や展望について
原材料費高騰があり、板金で材料を切り取る時に無駄がでないよう工夫したり、品質会議を開いて品質の追求も行っている。
今後の事業拡大・発展を見据えて準備をしていきたい。
◇ ◇
資本金は1000万円。
直近の決算4・2億円、現在の第40期は4・5億円を目指す。
従業員数は役員含めて34人。
従業員を随時、募集中。
(電話)0268・25・0034