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<トップインタビュー⑬>㈱ミマキエンジニアリング=東御市滋野乙= 池田和明社長(46)「仕事の仕方も創造、丸子工場4月稼働」

テーマ:ひと

 独自技術で自社ブランド製品を世界に供給する開発型企業―㈱ミマキエンジニアリング(本社・東御市滋野乙)は、産業用インクジェットプリンタ、カッティングプロッタ、3Dプリンタを手がけ、グローバルに事業を展開。
 各市場で印刷工程の自動化やソリューションの提供、デジタル・オンデマンド化を牽引する。
 池田和明社長(46)に聞いた。

 ―今期の業績振り返り
 2023年3月期の業績予想は、売上髙が718億円で前期比20%増で2桁成長を維持。
 昨年から、特に半導体の調達難で予定通りに生産できず苦しんだ。
 海外輸送も時間がかかり、売物が届かなくて売れない時期もあったが需要自体は堅調。
 新製品のラインナップにより各市場においてしっかり伸ばすことができている。
 半導体や電気料金などコストアップの要因もあったが、一部値上げや為替の恩恵もあって利益は増えた。

 ―新中長期成長戦略「V10」の進捗
 収益性を重視し、営業利益率を高めるところは順調。
今期もっと伸ばしたいが、原材料高の影響もある。
 それでも順調というところ。新製品は一昨年に10製品近く出し、今期は多くないが、来期に新製品を準備している。

 ―新年の抱負
 来期スローガンは「創造する」。
 基礎固めや課題の抽出など土台固めを今期までやってきた。
 新しいルールやワークフロー、仕事の仕方など今まで通りじゃだめ。
 新しいプリンタもそうだし、仕事の仕方も創造しましょう、が今年のミマキのスローガン。
 創造には環境も大事。
 社内にカフェ・ラウンジを作り、リラックスして仕事できる環境を作っている。
 どこにいても仕事ができる時代、働き方改革の一環。
 社内ミーティングやお客との打ち合わせもカフェ。
 ラウンジには、3Dプリンタで作った甲冑や仕事のヒントになるものを飾っている。

 ―混迷する世界情勢の影響や変化
 すべてが例年と変わってしまった。
 ロシア、ウクライナあたりで30億円ぐらいあった売り上げがなくなった。
 中国はロックダウンで部材が入ってこない。売り上げはゼロコロナ政策によって、まったくなくなった。
 今まで培っていた何かが、想定の範囲外でずっと動いているのが、コロナが始まってここ数年の状態。
 いろいろなことを想定しながら、新しいルール、新しい枠組みを作りながらという、ある意味いろいろと勉強させてもらった。
 今年もある程度敏感に反応しながら経営していくことと思っている。

 ―丸子工場について
 生産スペースの拡大で昨年、上田市御嶽堂の旧信州富士電機建物の工場を取得し、丸子工場を設置した。
 ※面積8175㎡、土地1万8200㎡。
 特に大きく寄与するのは、来期からで4月稼働予定。

◇  ◇

▽会社概要 1975年設立。
 資本金43億5700万円。
 従業員数は連結2024人、単体821人(2022年9月末)