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上田市の丸屋建設工業(株)が旧保福寺道「浦野宿」に建つ”築100年以上の古民家”を建て替える!

テーマ:上田市ニュース

【再利用した棟木や梁を指し示す丸田社長(右)】
【埋木で柱を補強】
【街並みに調和した外観】

 上田市岡の丸屋建設工業㈱はこのほど、市内の旧保福寺道「浦野宿」に建つ築100年以上の古民家を建て替えた。

 同社は手刻み、木組みによる伝統工法の家造りを手がけている。
古い家の柱や梁(はり)などの部材をできる限り再利用して、家族の歴史を伝える温かみのある家を新築した。

 当時の戸主の名前と「大正二年」の墨書がある棟木や、増築時の戸主名と「昭和二年」と記された梁は、家族が集まるリビングに「あらわし梁」で設置。

 大黒柱は「埋木」で補強して再び大黒柱として生まれ変わらせた。

 欄間は明かり取り窓に、帯戸は建具として活用。
 「古い家の木を見て、触って、次に行く場所を決めていく」のも職人の仕事だ。
 「込栓(こみせん)」や「鼻栓(はなせん)」などで組み上げる工法を用いており「地震の際は竹籠のようにしなやかに力を逃し、揺れに強い」という。

 丸田啓介社長(42)は「伝統工法で建てた家は世代を超えて長く住み継いでいただける。多くの人に日本の木造建築の良さを知ってもらい、若い職人に手刻みの技術を継承したい」と話す。