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<小諸市長選挙>2024 現新2氏の政策や見解!

テーマ:小諸市ニュース

 小諸市長選挙に立候補した2氏の政策の方針とプロフィール、両氏で見解が異なるこれまでの発言についてまとめた(届け出順)

 【両氏の発言】
 ▽人口減少社会について
 小諸市は近年、転入が転出を上回る社会増傾向が続いている。あわせて、新規出店増やイベント増などの傾向もある。一方で全体的な人口減少と少子高齢化は課題。
 小泉氏は社会増や、新規出店などにぎわい創出を実績として強調している。2月10日の総決起大会では、就任後に人口の社会増に転じたことに触れ「昨年の社会増は県内5番目になった。小諸市は今、選ばれるまちになってきた」、「春から暮れにかけて週末はまちに人が多い、まちタネ広場では毎週のようにイベントが開催されている」と述べている。
 堀内氏は数字を認識したうえで、楽観視しない立場。2月9日に行った記者会見で「社会増が継続していくものなのかどうかは、より住みやすいまちにしていけるかどうかにかかっている。新規出店があるが、昼間の人通りは必ずしも増えていない。2年後、3年後引き続きここに残り商売をしてくれるのか、それは正にこれからではないか」と述べた。
 ▽給食費無償化について
 小諸市では給食費無償化を実施しておらず、無償化には年間約1億7000万円が必要。3月26日に小諸青年会議所が実施した立候補予定者公開討論会で、それぞれが考えを説明した。
 小泉氏は給食費の無償化については否定。自校給食の伝統や、学校ごとの栄養士や農家によるおいしい給食の維持を踏まえ、「ご負担いただいているのは食材費のみ。無償化は耳当たりが良いが、予算が必要。無償化によるコスト削減により、給食センター方式への変更や、遺伝子組み換えや人体に影響のある農薬を使用した食材が使われる危険性もある」。
 堀内氏は小中学校の給食費無償化を掲げる。最も直接的に子育て世帯や保護者の負担軽減につながる施策とし、「おいしく安全で地元の野菜を使った自校給食と給食費無償化は交換条件ではない。必要経費は小諸市の一般会計当初予算の0・9%程度、真水で捻出しないとどうにもできない額だろうか。子育て少子化というのであれば、なぜ優先できないのか」。
 ▽市政転換について
 小泉氏は2期8年を振り返り「小諸が元気になったという声が市内外に広まり、注目を集めている」と主張している。総決起大会では「住んでいるとなかなか実感がないが、外から見れば小諸市は素晴らしいまちになってきたということ。小諸が輝き続けるため、(リーダー変更により)勢いを止めることはあってはならない」と結んでいる。
 堀内氏は対話集会などで集めた市民の意見を踏まえて市政の転換を主張している。9日記者会見で「人口、財政、街中の活気、周縁部の様子などに、危機感を強く抱いている市民も多い。新しい体制とともに、もっと欲張って前例がないこともやっていく(堀内氏の)リーダーシップ、どちらを選ぶかの選択肢が示されている」と訴えている。

 
 

  ◇  ◇

【遊説に出発し手を振る小泉氏】

「健幸都市こもろ(小諸版ウエルネスシティ)第2章」と銘打ち政策をまとめている。基本姿勢は、「民間の発想と着眼点でワクワクする市政を創り行動」、「地域課題解決に市民とともに協働で取り組む」、「政財官産学連携や広域連携の太いパイプを市政戦略に活かす」。
 政策の6本の柱は「心豊かで自立した人が育つまち」、「豊かな自然と環境を未来につなぐまち」、「全ての人のいのちが輝くまち」、「稼ぐ力をもった元気なまち」、「安全・安心で暮らしやすいまち」、「市民協働で支える健全な行政経営」。
 重点施策は人口自然増へ挑戦、健康寿命の延伸、稼ぐ力をもつまちづくり、脱炭素まちづくり。このほか具体的な政策は公式ホームページなどで紹介している。
 小諸出身。小諸市内小中学校と野沢北高校を経て、駒澤大学法学部卒。故井出正一元衆議院議員の秘書を務めた後、行政書士事務所を開設。2004年の小諸市長選で敗れ、5人が争った16年の前々回市長選で初当選。20年の前回市長選では無投票再選。
 後援会長は小山純さん。7日はベルウィンこもろで開票を待つ。選挙事務所は田町二丁目3番14号。℡0267・31・0349

【出陣式で頑張ろうコールを行う堀内氏】

 「市民が主役」、「小諸に新しい風を」などを掲げて政策をまとめている。
 政策を支える前提の柱として「市民に近い行動力ある行政」を据えた。市民の声が届く行政、透明な行政、専門家集団の育成と女性の積極的な幹部登用、市長の3選禁止と再選時の退職金5割減、縁故主義を排した公正な行政を目指すとする。
 前提を踏まえた政策の4本の柱は「現役世代が住みやすく働きやすく子育てしやすく」、「誰も取り残さない。長寿社会を安心して暮らす」、「地元経済を回す、うるおす」「小諸の良さを次世代へ」。
 学校給食の無償化、農地を守る、男女格差ゼロ、財政破綻の危機是正などを大きく打ち出している。このほか具体的な政策は公式ホームページなどで紹介している。
 小諸出身。小諸市内小中学校と上田高校を経て、京都大学文学部卒。22歳から48歳までは、主に外交官として外務省で勤務。昨年3月末で退官し、同4月に小諸で政治活動を開始。対話集会開催やイベント参加を行い草の根活動を続けてきた。
 後援会長は山田純子さん。7日は事務所で開票を待つ。選挙事務所は大手一丁目6番13号。℡070・8544・6266