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<小諸市長選挙>2024 小泉氏が3選! 堀内氏に2134票差。 ◆投票率過去最低

テーマ:小諸市ニュース

【当選を喜ぶ小泉氏(中央)】

 任期満了に伴う小諸市長選が7日に投開票された。
 現職の小泉俊博氏(60)=無所属、御影新田=が、新人で元外務省職員の堀内千保氏(49)=無所属、甲=を破り「3選」を果たした。

 前回市長選が無投票だったため、8年ぶりの選挙戦となった。
 両氏ともに昨年9月に立候補を表明して準備を進め、選挙が始まると遊説や街頭演説などで支持を訴えた。

 小泉氏は自身の集会や後援会活動などを軸に、全年齢層と多くのエリアで支持を固め、当選につながった。
 小諸市長を3期以上務めるのは小泉氏で3人目。

 堀内氏は、昨年4月の小諸への帰郷以降、草の根活動で支持を広げたが及ばなかった。

 開票結果は小泉氏が1万279票、堀内氏は8145票で2134票差だった。
 当日の有権者数は3万4278万人(男1万6829人、女1万7449人)。
 投票者数は、期日前と不在者投票を含めて1万8527人(無効票等103)。
 投票率は54・05%で、8年前の前回選を9・92ポイント下回り過去最低となった。

 7日は午後8時の投票締め切り直後に「小泉氏の当選確実」の報道があった。

 小泉氏陣営はベルウィンこもろで開票を見守る会を実施。
 後援会ら支援者、井出庸生衆議院議員、山岸喜昭県議会議長、栁田清二佐久市長、花岡利夫東御市長らが集まった。

 当選確実の第一報後、ケーブルテレビでも当確が報じられると、小泉氏が支援者の前に登場。祝う会が始まり、万歳やダルマの目入れで当選を祝った。

 後援会長と選挙対策総括責任者を務めた、会社経営の小山純氏(52)は「8年ぶりの選挙となり、議論が尽くされたことは大変うれしく思う。今後、小諸市が良くなっていくために、小泉市長の思いを広げ、理解される市政になれば」とあいさつ。

 小泉氏は「多くの皆さまが小諸に住んで良かった、小泉市政で良かったと思い、子どもたちに誇れる市にしたい、と決意を新たにした。一人では市政を担っていけない、多くの皆さまのシビックプライド、一人ひとりの力をお借りしながら、更なるパワーアップを図って未来につなげたい」と述べた。

   ◇  ◇

 当選から一夜明けた8日、小泉氏は事務所で会見し、3期目の目標や選挙戦で議論となったテーマなどを語った。

 打ち出している「人口自然増への挑戦」について「非常にハードルの高い公約だが、未来を明るくするためにはそこに挑戦しなければ道が開けない」とし、子育てしやすいまちづくりと高齢者の健康長寿などに向けた複合的な施策強化を説明。
 就労的な側面も含めたIT人材育成事業、観光局企画の婚活事業などの活用、今後の保育士確保強化などを例に上げた。

 給食費の無償化について「給食費無償化をすると、将来的にコストカットの対象となり、安全性が担保できない食品が使われてしまう懸念もある。自校給食は最高の子育て支援だと考えている。安易な無償化はどうか」。

 市民の声が届く市政について「声が届いていないという主張は謙虚に受け止めなければいけない。公聴事業などはコロナ禍により実施できなかった現実もあるが、今後しっかり市民の声をすくい上げながら市政に反映させたい」。

 近年の新規出店や事業の増加傾向について「働く場所があれば県外などに進学した若者も戻って来やすい。自分たちのまちに誇りが持てることも重要。そういう部分で大きな効果がある」。また、「小諸には力があると考えている、来てくれた事業者を地域で盛り上げて1日でも長く継続できるようにすることを考えるべき。全ての事業が100年選手になれるわけではないが、自分たちのまちの素晴らしさにつながると考える方が前向き。入れ替わりがあることでまちの魅力も継続するかもしれないし、古い店が残れば魅力になる、お互いにウィンウィンで化学反応を起こしていきましょうという発想」。

 地域の連携について「千曲川ワインバレー(東地区)特区への、佐久市の加入など具体的に取り組んだ。また大きな成果として、4月から佐久地域平日夜間急病診療センターを開設。佐久市長と連携し、各医師会に協力いただいたため実現できた」。

 3期目の抱負について「目に見える形で2期8年の成果を理解していただいた。期待にしっかりお応えできるように、政策というかたちでお約束して、実現していくことが私の使命。また、市民の皆さま一人ひとりがシビックプライドを持って、まちを良くしてもらい、まちを愛し誇りを持ってもらい、その力が合わさって小諸市の力となると信じている。力をお借りしながら市政運営に取り組んでいきたい」と述べた。