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フォーク酒場! ★戻りつつある日常に喜び感じる

テーマ:企画記事

◆歌好きの賑わいが戻りつつあるフォーク酒場

 社会的に大きな制約をもたらした「新型コロナウイルス感染症」は、昨年5月に第5類へ移行した。
が、それまで歌や楽器演奏を楽しむ人は、集会自粛など活動制限せざるを得ない日々に特に大きなストレスを抱えたという。

 2024年、誰もが待ち望んだ感染拡大前の当たり前の日常が回復されて来たなか「ウィズコロナ」を意識しながら活動する音楽愛好者らを見つめた。

〈コロナ前の約8割の客足が回復したフォーク酒場〉
 「国や自治体が示す方針に従って感染拡大防止に努めた。元々若い頃にギター演奏などに熱中したり、歌を楽しんだりした中高年層が多く、バックで自分たちが演奏サポートする形を楽しんでくれたが、客足は遠のいた」。 
上田市中央2でフォーク酒場を15年切り盛りする山﨑勝司さん(65)はコロナ禍中の苦しさを、そう振り返る。

 「コロナ」が飛沫などから感染する性質のため、思い切り人前で歌うのを楽しむ人たちの自粛は相当なものだった。
 「若年層の音楽好きは、少しでも活動できる場所をと探して訪れてくれたので、新たな客層獲得はあった。今はコロナ前の8割くらいに客足が回復してきた感触」。
 今年こそ、2019年以前の当たり前が戻るのを期待している様子だ。

〈カラオケを高齢者の健康維持に役立てる喫茶の新たな試み〉

【坂田さんの店で歌う横山さん】


 東御市滋野でカラオケ喫茶を8年営む坂田美幸さんは「営業自粛の後は、感染防止対策に努めて店を開いていたが、特に高齢の歌好きのお客は疎遠だった」。

 認知症予防など健康にも役立つというカラオケを高齢者はじめ幅広い世代に楽しんでもら歌目のイベントも一時休止。
 昨年、夏から本格的に再開し、秋からはカラオケ教室も再開。 今年はメーク講習会など、いろんな客層に楽しんでもらう行事の工夫も進めようとしている。

 また、同店で定期的に開催する「マイク会」幹事の横山裕さんも「楽器を演奏して歌う人にも思い切り楽しんでもらえる。前以上に参加者が増えてほしい」と期待している。

〈自己表現の場の回復に安堵する演奏者〉

【演奏に備えて練習を欠かない金子さん】

 若い頃、音楽を生業にすることも考えたという東御市羽毛山の金子厚典さん(63)は「表現の場も、日頃の練習の場も制限せざるを得なかった。今年からは思い切りやりたい」。
 自粛中は制約を受けながらも工夫して練習を重ね「リモート」のCD制作などでも活動。
 これまで作ったオリジナル曲の発表などを、今年は本格的に再開できると喜んでいる。