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小諸市が「学校再編」「脱炭素」「保育士増員」へ! <小諸市議会3月定例会・当初予算>2024

テーマ:小諸市ニュース

 小諸市は、9日「市議会3月定例会」に提出する「令和6年度当初予算案」などを発表した。

 同6年度一般会計当初予算案は歳入歳出をそれぞれ185億7000万円とするもので、同5年度比「4億6000万円増(2・5%増)」。
 4月に市長選を控え、政策的な経費や新規事業などをなるべく抑えた骨格予算の位置づけ。
 選挙後に市長公約を反映させた第12次基本計画を策定するため「第11次基本計画」の体系などを踏襲して予算編成を行った。
これまで取り組んできた事業の着実な推進と早期対応が必要な事業を中心とした経費を計上した。

 歳出の新規事業で、学校再編事業に1億163万円を計上。
 同10年度の芦原中学校区の統合小学校開校を目指し、各種検討などの取り組みを計画的に進め、同中学校区再編に関わる基本設計や実施設計に着手する。
 また、市全体で小中一貫教育の推進に取り組む。
 同5年度は、長期学校改築計画策定事業として検討を進めていた。

 同じく新規事業で「脱炭素先行地域づくり事業」に3億4729万円を計上。
 昨年市が、国の「脱炭素先行地域」に選定されたことをうけ、民間事業者など6共同提案者と連携。
国の交付金を活用して進める。
計画期間は「同6年度から5年間(同5年度を含めると実質6年)」。
 今回の具体的な事業は、公共施設への太陽光発電設備整備や、戸建住宅への蓄電池や断熱強化の「整備(1年目分)」など。

 拡充事業で、保育所の人件費に「5億4450万円を計上(同5年度は4億3962万円)」。
 正規職員保育士の増員と、会計年度任用職員保育士の給与などの処遇改善を行い、不足する保育士を確保。
 共働き世帯の増加や女性の就業率の増加などから、高まる未満児保育需要に対応する保育士を配置することにより「潜在的待機児童の解消」と「保育環境の改善」を図る。

 継続事業で「観光地域づくり事業」に「3億9477万円を計上(同5年度は6900万円)」。
 こもろ観光局と連携協力し、地域資源を生かしたプロモーション展開や魅力の掘り起こしを行う。
市全体で来訪者を受け入れる観光による地域づくりを目指し、インバウンドも含めた交流人口増を目指す。

 大きな事業として、開設100周年に向けた「市動物園の2期再整備工事」に約3億円を盛った。
新獣舎建設や新動物導入に着手する。

 このほか、高原ウェルネスリゾート推進プロジェクトの計画的な遂行、観光局との連携などに取り組む。

★このほかの主な事業は
 ▽(継続)旧小諸本陣建造物保存修理事業に2億2300万円。国重要文化財旧小諸本陣問屋場の保存修理事業で、事業期間は令和2年度から令和9年度
 ▽(拡充・新規)地域医療体制整備事業に4320万円。救急医療体制維持のため再開される「佐久地域平日夜間急病診療センター」に対し佐久地域10市町村とともに運営に関わる経費を計上。二次救急医療体制維持や医師不足解消を図るため、対象者の住宅取得の経費に対する補助など
 ▽(継続)ふるさとPR事業に1億7548万円。ふるさと納税を促進し自主財源の確保を図るとともに、さまざまな媒体で小諸の魅力を発信し、知名度向上や関係・交流人口の増加を図る
 ▽(継続)企業立地推進事業に1億2735万円。新産業団地完成を見越した誘致など企業誘致活動全般の強化。既存企業の支援
 ▽(拡充)中心拠点形成促進事業に6016万円。交通機能の強化と歴史的・文化的資源を生かした回遊性の向上を図り、民間活力による都市機能の誘導と公民連携によるにぎわい創出により、持続可能なコンパクトシティの形成を図る
 ▽(新規)合理的配慮物品購入等助成事業100万円。4月から事業者による障がい者への合理的配慮の提供が義務化。配慮実施の促進により障がい者が地域で暮らしやすい社会づくりに資するこを目的とし、市内事業者による、筆談ボードや簡易スロープなど合理的配慮物品購入費に助成
 ▽(拡充)非常備消防費運営費に1億1256万円。消防団員定数見直しと、報酬増額など処遇改善
 ▽(継続)農産物ブランド化事業に3059万円
 ▽(継続)移住定住促進事業に4304万円▽(新規)県総合防災訓練共催事業に450万円─など。

 歳入について、自主財源は84億9095万円(同5年度比3億5016万円減)、依存財源は100億7904万円(同比8億1016万円増)を計上。 自主財源の内訳は、市税が50億6250万円(同比3327万円減)、繰入金が15億7797万円(同比3億648万円減)など。依存財源の内訳は地方交付税が42億5000万円(同比3億5000万円増)、国庫支出金が26億7704万円(同比5億1885万円増)、市債が5億5740万円(6260万円減)など。

   ◇  ◇

 このほか市議会3月定例会には「令和5年度補正予算案」「手話言語条例制定に関する議案」「市消防団定数見直しや報酬などを改正する条例案」などを提出。
 開会は16日。
 27、28、29日に一般質問。
 閉会は3月19日。