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広域的な幹線道路網構想・計画を変更 「仮称・上田丸子トンネル」記載へ!<上田地域広域連合議会2月定例会・閉会>2023

テーマ:各地のニュース

 上田地域広域連合議会2月定例会は22日、来年度当初予算案など12議案を可決して閉会した。

 条例改正では、利用区域の廃止を行った「大星斎場」と「依田窪斎場」については斎場利用料を変更。
上田地域構成市町村外の人が利用する場合の使用料が大幅に上がる。
 両斎場の指定管理者は㈱信州さがみ典礼となった。
 指定期間は4月から令和10年3月末まで。

 来年度から令和9年度まで5年間の広域計画の変更も行った。
 広域計画の将来像は「自然・文化・人のハーモニー『参加と連携』の活力ある地域をめざして」。

◆計画内容では
 ▽上田地域の広域行政の推進
 ▽広域的な幹線道路網構想・計画に基づく事業の実施で行う事務
 ▽広域的な観光振興
 ▽広域的課題の調査研究
 ▽消防
 ▽上田創造館の設置、管理、運営
 ▽図書館情報ネットワーク整備、運営の事務
 ▽ふるさと基金事業
 ▽介護認定調査や介護認定審査会の設置、運営の事務
 ▽介護相談員派遣事業
 ▽障がい者介護給付費等審査会の設置、運営の事務
 ▽地域医療対策事業
 ▽し尿処理施設の設置、管理、運営
 ▽ごみ処理広域化計画に基づく事務
 ▽ごみ焼却施設の設置、管理、運営
 ▽斎場の設置、管理、運営―など17項目。
 これまでの計画などは、上田地域広域連合のホームページで資料が閲覧できる。
http://www.area.ueda.nagano.jp/?page_id=5903

 広域的な「幹線道路網構想・計画」も来年度から令和9年度のもので、従来の構想・計画との変更点で「都市環状道路を補完する道路整備」の項目の中にある中長期計画で、これまで「(仮称)上田トンネル、小牧~リサーチパーク、延長2800m」としたものが「仮称・上田丸子トンネル、別所丸子線北原交差点~小牧橋、延長3900m」となった。
土屋陽一上田市長が掲げた市長公約に沿う内容。
 そのほか、同じ中長期計画には「国道143号、宮島交差点から青木村境、延長5300m」がある。

 「広域観光に資する道路」の短期計画では「県道 美ヶ原公園西内線、武石巣栗観光センターから美ヶ原高原美術館、1万2000m」などがある。
 「地域外との交流を促進する道路」の短期計画には「高規格道路 上信自動車道、上田市から東御市、延長1万5000m、調査区間から整備区間へ」「国道143号線、青木村弘法から筑北村・松本市、延長4300m、青木トンネル」など。

   ◇  ◇

 本会議終了後の全員協議会で、上田地域広域連合事務局に新たに「地域医療対策課」を設置する組織改正の説明があった。

 上田広域で地域医療対策を行う事務は、ふるさと基金を活用した地域医療対策を企画課が担う。
病院群輪番制は、介護障がい審査課で分担していることから、組織縦割り解消などのため「地域医療対策課」を4月から新設する。
課長1人、係長1人、担当1人の3人体制の予定。
地域医療対策の企画立案や推進、医療従事者の確保、病院群輪番制、関係市町村や関係機関などとの連絡調整を行う。
1課にまとめることで、関係機関との連携・情報共有を図り、圏域内での二次救急医療の完結を目指す―としている。
 ※二次救急医療とは、手術や入院が必要な重症患者への救急医療。
 重篤患者などハイレベルな救急医療は、三次救急で東信は「佐久医療センター」。

   ◇  ◇

 「ふるさと基金事業」とは
 ふるさと基金の令和4年度末の残金は4億6245万円余。
 同基金は広域連合が発足する前、平成2年度に「上小地域ふるさと市町村圏計画」で、関係市町村の出資と県の助成で10億円の「ふるさと市町村圏基金」ができた。
 平成6年度に「地方拠点都市地域」の指定から10億円を増資。
 東御市の誕生で旧北御牧村分が出資された。
 関係市町村で、地域の活性化と連携強化を図るため、基金運用益を活用し、スポーツレクリエーション祭のソフト事業を実施。
 地域医療対策事業では基金原資を取り崩している。
◆地域医療対策事業は
 ▽信州上田医療センター医療従事者確保
 ▽医師研究資金貸与
 ▽医師就労支援給付金
 ▽医師長期勤務報奨金
 ▽看護師修学資金支援
 ▽病院群輪番制病院等救急搬送収容―など。

 平成25年度の医療再生計画から原資を毎年使い、近年の地域医療対策事業では年に1億円ほどの基金を取り崩している。