長野県が東御市で「しあわせ信州移動知事室」を行う! 「東御市の子育ち・子育て」をテーマに阿部守一知事と市民とが率直な意見交換。
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長野県は11日と12日の両日、上田地域で「しあわせ信州移動知事室」を行った。
11日には、東御市の中央公民館で「東御市の子育ち・子育て」を、テーマに、教育を含めて幅広く阿部守一知事と市民とが率直な意見を話し合った。
11日は、長和町で古民家をリフォームした。
田舎暮らし体験住宅、上田市でシャトー・メルシャン椀子ワイナリー、東御市の木の体験型複合施設・ミマキウッドラボの視察や「意見交換」も行った。
中央公民館には、事前に申し込んだ市民が参加。
花岡利夫市長も出席した。
阿部知事は「昨年9月から4期目、3期目の反省点で県民の皆さんとの対話がほとんどできなかった。1期目、2期目は、なるべく出かけて対面で話し、皆さんと思いを共有して県政を進めたいと行動したが、ここ数年(台風・コロナがあり)できなかったので、原点に帰って対話をしたい。聞きっぱなしで通り一遍の答えにならないよう、問題意識を共有し、県知事として悩んでいることも皆さんに共有してもらいたい」と前置きをした。
「子育ち・子育て」のテーマ設定について花岡市長が説明し、昨年開設した東御市こどもサポートセンターの取り組み、不登校の状況、「一人でも救える者を救うことをしたい」という思いを語った。
▽元教員の女性から 小学校1、2年生の学級人数を35人(長野県の制度)から30人に減らすことで問題が解決すると提案。
阿部知事は「対話の中で教育の意見が多く出ている。教育の内容は教育委員会の所管だが、教員の数については知事。長野県は30人規模学級としており、全国でもまだ少ない取り組み。教員配置のあり方を教育委員会と考えたい。保育園・幼稚園から小学校への接続に課題が多いと思っている。対話の中で不登校の問題が多い。不登校は学校教育側に問題があると思っている」と話し、戦後復興のため全国で同じような決められた学びを進めたことは、画一的大量生産の経済発展につながったが、人口減少社会で、この成功モデルを同じように進めることは問題があるとした。一人ひとりの能力・個性が違う中で、画一的では創造性が育まれない―と教育システム全般を変えることが必要だと述べ「学びのあり方を皆さんと一緒につくりたい」とした。
▽中学生の母親から 学校に行かれないことを「不登校」などと言われることが、その子の全てを否定されているような印象を持つので、他の言い方を望む声や特別支援学級に行ける条件などの問題点を指摘。義務教育では通信など選択肢が少ないため、増えることを要望した。
阿部知事は「不登校の名称自体に違和感があることは受け止めさせていただく。選択肢がないという話しは他の地域でも出ている。県として、フリースクールへの支援に力を入れたい。義務教育で通信制学校は制度上なく、制度をつくってほしいと県として話しをしている。国を動かさないといけないので、皆さんも応援してほしい。さまざまな子どもたちがいる中で、学び方の多様化をさせたい。子どもに合わせた教育を皆さんと一緒に考えたい」。
★ほかに要望は
発達障がいの子をサポートするスタッフ育成の要望
通学路の改善
重度障がい者支援
上田養護学校の環境整備
里親制度ーなど。
阿部知事と花岡市長が応えていた。