「あつまれ!にぎやかな森づくりフォーラム」を、上田市サントミューゼで開く! ☆上田地域振興局など
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上田地域振興局などは「あつまれ!にぎやかな森づくりフォーラム」を、上田市のサントミューゼ小ホールで開いた。
基調講演やパネルディスカッションで「人と野生動物の未来」について理解を深めた。
基調講演は国立研究開発法人森林研究・整備機構フェローの小泉透さんとNPO法人ピッキオ理事で「県クマ対策員」の玉谷宏夫さん。
小泉さんは「シカをマネジメントする」と題して講演。
「保護→制御→収穫が戦後のシカのマネジメントの歴史。
現在は農作物や森林被害の拡大でシカは駆除(コントロール)の時代。
シカは妊娠率が高く、それが長期に持続するため、年自然増加率は18から20%。
野生鳥獣マネジメントは計画的、科学的、順応的に行う必要がある。
ジビエ利用は捕獲の準備から始まっており、衛生的なシカ肉はおいしい資源で、シカは『動く林産物』。森の恵みの利益は生息地に還元されてこそ持続可能となる」と述べた。
「クマも棲む信州で暮らすということ」をテーマに講演した玉谷さんは「クマと近くで出合わないようにするには『かもしれない』行動で、見通しの悪いやぶやカーブ、尾根では特に注意をすること。またクマ鈴や笛などでクマに気づいてもらうことやクマの気配を感じ取ることが必要。自然豊かな長野県では昔からクマと向き合い続けてきた。存在を感じつつ距離を保つことで何とか折り合いをつけていければと思う」と話した。
パネルディスカッションでは小泉さんをコーディネーターに、玉谷さんと上小猟友会長の橋本和幸さん(69)=青木村田沢=、信州ジビエいただきます同盟の小川大暉さん(33)=上田市上塩尻=、県林務部鳥獣対策係長の田淵千春さんが意見を交わした。
橋本さんは上小猟友会の会員は約300人(銃猟者約200人)のうち60代から80代が5割以上だとし「高齢化し、会員の7、8割が何らかの不具合を背負いながら活動しており、今や鳥獣より早い段階で絶滅する傾向をたどっている」などと現状を紹介。
小川さんは罠シェアリングコミュニティ「罠ブラザーズ」を運営し、ジビエの利活用に取り組んでいる。罠ブラザーズは山に仕掛ける罠のオーナーになると猟師が行う狩猟を追体験し、捕獲したシカ肉をもらえるしくみ。
「県で毎年捕獲されるシカは約3万頭だが、このうち食肉利用されるのは24%に留まっている」とした。
田淵さんは捕獲者の人材育成について「初心者向けのハンターデビュー講座や、興味はあるが何から初めていいか分からないという疑問に答えられる未経験者向けのコースも用意している」と話した。
小泉さんは「森づくりのなかに野生鳥獣のマネジメントが組み込まれ、森づくりに関わる人が被害の対策も行い、その過程で捕獲されたものを上手に生かして、それがまた森づくりに還元されるような次世代型の取り組みが必要になってきている」と締めくくった。



