上田市が福祉分野「重層的支援」で対応力向上へ! 発達障がい受診待機期間が10カ月 <上田市議会3月定例会・一般質問>2026
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3月上田市議会定例会は18日、7議員が一般質問を行い、一般質問が終了した。
3日間の一般質問で、各議員は現在の任期中で最後の一般質問になり、今期で引退を決めている議員からは「これまでの活動に感謝を述べる場面」もあり、議場から拍手があった。
◆齊藤加代美議員は、少子化対策に関連して出産したい人に応えるため、佐久市と差がある不妊治療などの拡充や、制度などの情報発信について質問。
◇山賀恵都子・健康こども未来部長は「不妊治療は令和4年度から医療保険の適用が開始され、県の補助制度が見直され、現在は一般不妊治療や生殖補助医療に加え、保険診療と合わせて実施される先進医療についても公費負担の対象。市の補助制度は、年齢や回数で保険対象外になった治療や、県補助制度の対象外の治療を補助対象にしている。不育症治療は、県の助成後の自己負担分を補助対象にしている。補助金額と回数は、治療費の2分の1、年度ごと上限20万円が通算5年度まで、年齢制限はない。令和4年度は49人、656万円余、令和5年度は42人、550万円余、令和6年度は38人、513万円余。半数以上が補助上限額に達している。補助額、補助回数の見直しは、引き続き検討したい。情報発信では、支援が必要な方に支援についての情報を届ける難しさがある。制度の名称を含め、他の自治体の取り組みを参考に工夫をしたい」。
◆石合祐太議員は、令和8年度からの重層的支援体制整備事業(改正社会福祉法により、市町村で住民の複合複雑化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制を整備するため、相談支援、参加支援、地域づくりに向けた支援を一体的に実施。従来の介護、障がい、子育て、生活困窮などの分野ごとの相談支援や地域づくりにかかる補助に、相談支援や参加支援の機能強化を図る補助を加えて一体的に行う)について、複数の分野に及ぶヤングケアラーなどの課題を包括的に支援できるとして、見込まれる効果について質問。
◇長田泰幸・福祉部長は「上田市は今年度準備移行期間として、一部事業を社会福祉協議会に委託して開始。来年度からの本格実施に向け、国交付金を活用した関連予算を本議会に計上し、部局横断的支援を可能にする。効果としては、個別対応していた高齢、障がいなど各分野の取り組みが連携することで、支援関係機関の間で対応できる範囲が拡大され、重層的な支援が可能となり、対応力の向上にもつながる。よりきめ細かな支援が可能となる」。
◆井澤毅議員は、情報伝達は市の基盤として、災害や地域コミュニティづくりを例に発信した情報が必要とする人に届くことを重視し、地域差が生じることも指摘し、情報伝達手段を市として統一化や共通化するかについて認識を質した。
◆堀内優市・市民まちづくり推進部長は「市から地域コミュニティへの情報伝達は、有線放送や真田地域のキクもん、武石地域でエリアトークなどがある。全市的には、広報うえだ、メール、LINE、ケーブルテレビでの発信などがある。市内55自治会では屋外放送施設を整備して伝達、自治会独自のホームページなど開設しているのは確認している限りで31自治会。さまざまな媒体で運用してもらっている。市から地域コミュニティへの情報伝達は、伝達手段を複数用意し、特に防災では確実に相手方に届く仕組みづくり、多重化が必要。地域ごとの個別の仕組みの充実と、市として統一した伝達を併用していくことが望ましい」。
◆半田大介議員は、発達障がい支援について質問。
◇山賀・健康こども未来部長は「令和6年度の発達相談センターの相談件数は552人で年々増加している。医療機関への受診は概ね小学生までは信州上田医療センターと丸子中央病院、中学生以上の新規や高校生以上は千曲荘病院を中心とした精神科を持つ医療機関で対応していただいている。信州上田医療センターと丸子中央病院では申し込みから受診までの待機期間は10カ月間ほどとなっている。こうした状況を少しでも改善するため、受診日までに発達相談センターや学校などで事前の相談や発達検査などを行い保護者の同意のもと医療機関に事前に情報提供することで効率的な受診につながるよう取り組みを進めている」。
◆池上喜美子議員は、女性の働き方改革に向けたデジタル人材育成について質問。
◇北沢健治産業振興部長は「AI、DXに関わるデジタル技術を扱える高度人材の需要が産業界で高まっているなか、女性がデジタルスキルを身に付け柔軟な働き方ができる支援が必要。令和5年度と6年度に就業コースと女性起業家育成コース合わせて32の講座を開催し約500人が参加。受講者のなかから具体的な創業の相談に結びついた方は15名、実際に創業されたのは4名」。
◆泉弥生議員は、市の不登校児童生徒数は591人で5・35%となったとし、その対応について質問。
◇酒井秀樹教育長は「児童生徒が学校に行きづらくなった時に通える場所が複数あることが大切な要素。校内には相談室や保健室など大人と相談したり、少人数で生活できる部屋がある。中学校や一部の小学校で校内に中間教室を設置し、集団の中では不安感のある児童生徒の居場所、学習場所とし、その効果が出始めている。登校が難しい場合は校外に設置されているふれあい教室などを利用していただいている」。
◆尾島勝議員は、上田長野間の水道事業広域化について従来行ってきた数々の質問による答弁の結果について確認。令和5年度に県の補助について質問した答弁で、県は財政負担を考えていない―との答弁だったが、現在も県の考えは同じなのか。新たな送水管について上田市の直接的なメリットはないとしているが、上田市の費用負担について質問。
◇土屋陽一市長は「国の広域化支援制度は事業費の3分の1を国が補助し、残りを起債及び、自治体負担でまかなう仕組みで、制度上、県の補助を前提とするものではなく、県が国と同程度の財政負担を行うことは考えていないという答弁だった。これについては私たちも疑問に思っている。構成団体ごとの負担は重要協議事項で進められている。県の関与のあり方はどうなのか議論がされており、現時点で確定したものではない。我々の要望としては、県にも負担してもらいたい。管路二重化についても、さまざまな意見がある。規模や必要性についても検討を進めなければいけないという段階。整理すべき課題がたくさんあり、市民、議会、審議会の答申を踏まえ、是々非々の立場で検討を重ねる。今後、検討状況を適時適切に示し、市民や議会の皆さんと考えながら判断する」。



