ニュースの力で地域を良くする新聞社
東信ジャーナル

新聞購読のお申込みお問い合わせ

◇おことわり/催し等は新型コロナウイルス感染症対策のため中止または延期の場合がございますので主催者等にご確認ください。

おいしい水を広める市民の会が「藻谷氏講演」と「討論会」を行う! ☆上田市文化会館大ホールで ★「緩速ろ過は人口減少時代に適している」

テーマ:上田市ニュース

【講演する藻谷氏】
【パネルディスカッション】


 水道事業広域化について学ぶ有志でつくる「おいしい水を広める市民の会」は「第11回 勉強会」を上田市文化会館大ホールで開いた。

 今回は、日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介氏や前衆議院議員の神津健氏らを招き「私たちの資源資産の水を上田の市民力で守り抜こう」をテーマに、討論会を行った。
 討論会の前に藻谷氏が「人口減少時代、上下水道はどうなっていくか、どうするか」を講演した。

 藻谷氏は「上田市の染屋浄水場は緩速(かんそく)ろ過という仕組み。山に湧き出る清水と同じで微生物がゆっくりと、ろ過する方式。一方、急速ろ過は、薬を入れてきれいにする方式でアメリカで始まった。緩速ろ過に比べて30~40倍の速さで処理する」。

 人口について「2025年~2050年までの25年間に長野県の人口は30万人ほど、大阪は140万人、北海道は120万人減ると推測される。ただ1ヵ所だけ増えるところがある。それは東京の20万人。だが、年齢別の人口増減をみると増加するのは後期高齢者のみ、若者は減る。若い人が減れば人でのかかることはしない方が良い。浄水場の場合、緩速ろ過はバクテリアが自動的に働いてくれる。電気も石油もいらない。まさに人口減少時代に適している」。

 上田は都会と田舎の中間点にある。今後、人口が減ってエネルギーが高くなる時代。極力無駄なお金をかけない」と話した。

 講演後のパネルデスカッションは藻谷氏をモデレーターに神津氏、信大の中本信忠名誉教授、前上田市上下水道事業管理者の小山田秀士氏、おいしい水を広める市民の会の川田富夫事務局長と小山正樹氏。 

 神津氏は「水道事業に関する行政は、令和6年4月1日、厚生労働省から「国土交通省」へ移管された。人口減少による収益減少や、施設の老朽化、職員不足といった課題の対応策として広域化に取り組んだ。しかし、能登半島地震の際、送水管が断絶し13万7千人が長期的に水道にアクセスできなかった。分散型の上水道か、あるものをもう少し拡大していくのがいいのでは」と話し、広域化について「もう一度検討すべき」と語った。

 小山田さんは「塩田地域に供給している県営水道(県水)を切り離し、市営水道(市水)にする。染屋浄水場と武石、丸子の水は塩田地域に充分供給できる量がある。県水が塩田地域に供給していた1万トンの水が余る。その水を広域化の計画通りとする。補助金ももらえる」という案を提示した。