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上田市の「梅花幼稚園」で園内ツアーが行われる! ★希望する保護者を対象に、園の長い歴史を知ってもらおうと。

テーマ:上田市ニュース

【園舎の工法など説明する表園長(上田市大手の梅花幼稚園)】
【明治40年の卒園児の写真】
【園を訪れた村岡花子氏(写真中央・昭和25年)】

 園の長い歴史を知ってもらおうと、上田市大手の梅花幼稚園でこのほど、希望する保護者を対象に園内ツアーが行われた。
 100年以上前の写真や資料を見ながら、園の歴史や建物の特徴について、表秀孝園長から説明を受けた。

 同園は1900年(明治33年)にカナダの女性宣教師たちが民家を借りて開設したのが始まりといわれ、今年で創立123年を迎える。
 現在の園舎は、その3年後(1903年)に建てられ、現役の幼稚園舎としては日本で2番目に古いもの。
関西学院大学や軽井沢会テニスコート・クラブハウスの設計などを手掛けたW・M・ヴォーリズの設計といわれている。

 1905年には幼稚園教諭養成のための「上田保姆伝習所」を、隣接した宣教師館に開設。
同伝習所は後に東洋英和女学校付属となり、日本の幼児教育の先駆けとなった。
NHKの朝ドラ「花子とアン」で注目された、児童文学者で同女学校出身の村岡花子氏が講演で同園を訪れた写真も残されており、参加者からは驚きの声が上がっていた。
 宣教師館は現在、市の文化財として同市下之郷に移築保存されている。

 参加した保護者の小出かおるさんは「長い歴史を刻んだ園舎には、あちこちに面白い逸話が隠されていて、新鮮な視点で楽しめた」。
 表園長は「多くの園児を見守ってきた園舎をこれからも大切に使い、次の100年に繋げたい」と話している。