上田市が「し尿前処理下水道投入施設」で公害防止協定! 上田市と上下水道局、下之条自治会。
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上田市は「統合ごみ処理施設・資源循環型施設」の建設候補地になっている、し尿処理施設・清浄園の代替機能で、下之条の南部終末処理場内に「し尿前処理下水道投入施設」を建設する。
14日、下之条自治会と上田市・上下水道局の3者間で「公害防止協定」の締結式を市役所で行った。
上田地域広域連合が運営する清浄園は「し尿」の共同処理を担ってきた。
しかし、下水道の普及で処理量が減り、施設の大規模更新の時期を迎えたこともあり、資源循環型施設建設候補地を「清浄園」にする提案を平成24年に行った。
翌年、構成市町村それぞれで「し尿処理」を行う方針を決め、東御市、長和町、青木村は、別で処理を行っている。
上田市では、南部終末処理場での処理方針を決め、下之条自治会と平成27年から、施設の安全・安心につながる設計や地域振興で協議を重ねた。
令和2年11月に下之条自治会が受け入れに対する同意を行った。
施設は来年度から着工する予定のため、公害防止協定の締結に至った。
設置する施設は1日最大63キロリットル、前処理希釈方式、概算事業費は、社会資本整備総合交付金50%となる26億2000万円。
令和8年度の本稼働を目指す。
◆公害防止協定では
悪臭、騒音、振動など一切の公害を発生させないこと
環境影響に係る犠牲を出さないこと
新技術を積極的に導入
自治会の申し入れで立ち入り検査に応じ「臭気測定」は、年4回以上、騒音・振動測定は年2回以上行い、結果を報告するーなど。
第三者の専門家を入れて協定書を作成した。
締結式には、下之条から松崎正則自治会長、中村和幸環境対策委員長らが訪れ、土屋陽一市長、吉澤猛副市長と「協定書」の調印を行った。
土屋市長は、南部終末処理場で現在行っている臭気をできるだけ出さない工事を説明しながら「施設の設計や関係機関への手続きがおおむね完了し、令和5年度から建設工事に着手する段階になった。協定でしっかりとお約束し、稼働した際には安心・安全な施設の運転管理に努めたい。これまで築き上げた信頼関係をますます強固なものにしたい」とあいさつ。
松崎自治会長は「協定が締結でき、ありがとうございます。長い協議を経て今日に至った。今後、互いの信頼で進めたい」。
中村環境対策委員長は「公害を出さないという最新のもの。一切の公害を出さない強い決意、被害を与えたときは、誠意をもって補償の協議に応じるとある。立派な協定だと評価している」と話していた。