ニュースの力で地域を良くする新聞社
東信ジャーナル

新聞購読のお申込みお問い合わせ

◇おことわり/催し等は新型コロナウイルス感染症対策のため中止または延期の場合がございますので主催者等にご確認ください。

上田市菅平高原の筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所が「みんなの標本庫」の活動に取り組む!

テーマ:上田市ニュース

【完成した押し葉標本を持つ山中さん】

 上田市菅平高原の「筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所」は「みんなの標本庫」の取り組みを進めている。
 これは、地域の生物情報を集約する”標本庫”を一般の人たちの学びの場として活用するもの。

 同施設が保管する植物や昆虫、コケなど1万7000点余の標本試料や生物多様性学、生態学、土壌学など自然科学に関するデータを集約。
 オンラインによる公開や生涯教育への還元を目指す「フィールドICTミュージアム構想」の一環。

 「みんなの標本庫」の活動は昨年から始動。
 市民によるボランティアスタッフ「菅平ナチュラリストの会」のメンバーや、地域住民ら28人が植物標本の整理作業に取り組んでいる。

 一昨年から今年4月まで、3回にわたって「長野県植物誌改訂委員会」の上田地区担当者から寄付された8758点の植物標本を台紙に貼り、科ごとに分けて配架する作業を進めている。

 押し葉標本は、リボン状に切ってのりを付けた和紙で押し葉を台紙に貼り、植物の和名や学名、採集場所、採集日、採集者などを記したラベルを添付して作成する。

 同大学技術専門職員の山中史江さん(43)は「作業をしながら身近な植物を知り、自然に関心を持つきっかけになればうれしい」と話す。