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上田市「広域シェアサイクル」の利用大幅増、採算が課題!<上田市議会6月定例会・一般質問>2023

テーマ:上田市ニュース

【上田市・千曲市広域シェアサイクル(資料写真)】

 6月上田市議会定例会は20日、一般質問を行い8人の議員が質問した。

◆松尾卓議員は、文章や画像などをつくることができる生成AI、ChatGPTの活用で効果や適切な運用などを質問した。
◇倉島弘一総務部長は「業務の効率化の利点がある一方で、情報の漏えいや著作権の侵害が問題。ガイドラインで原則として個人情報など行政事務に支障が出る要機密情報を取り扱うことはできないとし、利活用の規程の整備など行い、遵守することが求められている。市では昨年度から導入しているAI、音声文字おこしサービスのソフトに、テスト版としてChatGPTの機能が追加されたため、会議録作成等で試行を行っており、今後、あいさつ文案の作成や、表計算ソフトへの応用、施策のアイデア出しなど積極的な利活用で業務効率化につながる検証について、庁内での知見の蓄積、共有の取り組みを進めている。使用する側の十分な知識の習得が必要。利活用のルールづくりを進める。自動化で期待されるのは、大量高速処理による作業負荷や作業ミスの軽減、高度化で期待されるのは予測判断、業務改善、政策立案や財源、人的配分の判断材料になる」と答弁した。

◆池田総一郎議員はアフターコロナの観光施策で、外国人誘客の対策、上田市でなければ食べられない商品開発などについて質問。
◇小林修・文化スポーツ観光部長は、市内観光客数について県の統計から「令和元年は448万人、新型コロナが影響した令和2年は205万人、令和3年は217万人と大幅に減少。令和4年(速報値)は357万人に上向き、令和5年は本格的に回復傾向にある。インバウンドは今年4月に国内で宿泊した外国人は1038万人、コロナ前の92%。外国人観光客の誘致は上田市のみでは限界があり、県やしなの鉄道沿線自治体などとの連携を強化し、先進地の軽井沢町、長野市を参考にして取り組む」。
◇北沢健治・産業振興部長は「上田市には誇れる資源が多数ある。中小業者が活用してブランド力の高い商品の開発を目指したり、販路拡大を支援し、ブランディング支援事業を平成29年度から実施。今後もこの事業を活用した逸品の開発に取り組んでもらえるよう、制度を周知したい」。

◆飯島伴典議員は、3年間の実証実験を行っている上田市・千曲市広域シェアサイクル事業について、継続して来年度からの本格的な事業化について質問。
◇佐藤安則・都市建設部長は、利用者が1年目から2年目が4・3倍になり、今年は5月だけで1039回で、1年目の1年間とほぼ同じ利用回数の利用数に増加していることを説明し「シェアサイクルの認知度が上がり、利便性が高く評価され、場所のわかりやすさ、自転車のグレードアップなどが後押しになった。今年度までは県の補助金・元気づくり支援金を活用しているが、事業収入が全体支出の約2割の現状で、安定的な財源をどのように確保し、採算がとれる事業に近づけることが課題。新たな財源を検討している。観光地活性化、ゼロカーボン、2次交通などさまざまな効果が期待でき、トータルでの可能性を探ることが、本格導入の鍵になる」。

◆古市順子議員は遊休農地解消について質問。
◇北沢産業振興部長は「農業委員会が令和4年度に実施した農地利用状況調査では新規に発生した遊休農地は30・97ha。所有者270人の意向を確認したところ農地中間管理事業により農地の貸借を希望する方が95人、耕作を再開するが40人、自ら所有権を移転するか貸し付けを行うが9人、草刈り等農地の管理をするが6人、検討中など10人、未回答は110人。遊休農地所有者が自ら耕作することが難しくなっている現状にある。農業委員会では農地のマッチングにより貸借の斡旋を行うとともに補助制度の活用について周知し、令和4年度は17・8haの遊休農地を解消した」。

◆矢島昭徳議員は学校施設の整備計画について質問。
◇峯村秀則・教育長は「市内の小規模校は小学校13校、中学校6校で全小中学校の半数。児童生徒数がピーク時に建てられた校舎は今後一斉に改築を必要とする時期を迎える。学校施設の改築には多額の予算が必要で、少子化が進行している状況を踏まえると中長期的な学校再編計画の必要がある。令和3年に小中学校のあり方に関する基本方針を策定し、保護者の皆さんから意見をお聞きするため中学校区単位で説明会を開催している。学びの質を高めていくことが教育の原点。そのことを保護者や地域の方と共有することができなければ学校の再編を進めることはできない。現在進めている各中学校区における説明会がすんだところで、地域ごとに学校の今後のあり方を議論していただく機会を設けたい」。

◆齊藤加代美議員は職住近接がかなうまちづくりに関して市の空き家情報バンクについて質問。
◇佐藤都市建設部長は「令和4年度の問い合わせは空き家の提供に関するものが161件、利用希望の問い合わせは445件で、いずれも過去5年間で最多の件数だった。物件登録件数は52件、成約にいたった件数は売買25件、賃貸4件。平成27年度に運営開始してから成約数の累計は174件となった」。 

◆井澤毅議員は、令和元年東日本台風災害で決壊の恐れがあった千曲川左岸には1万人以上の市民が住んでいることから避難について質問。
◇倉島総務部長は「指定緊急避難場所は74カ所、うち66カ所は滞在可能で、受け入れ人数は約3万人。1カ所で1万人以上受け入れられる施設はないことから、被害に影響のない直近の避難場所を複数開設して対応する。市内全域に被害が生じた場合、不足する避難収容数を補完するため県内の市町村災害時相互応援協定、姉妹都市や防災連携都市の7自治体と災害協定を締結し、避難者の受け入れを確保している。引き続き地域防災計画の見直しを行い、災害対応能力の向上に向けて取り組む」。

◆村越深典議員は地域の人口維持などの観点からも公共交通の充実のため、富士宮市のようなバス停のオーナー制度、事業所の車両で使用していない時間に活用するなどを質問。
◇佐藤都市建設部長は「移動支援のため、地域の事業所等の車両の活用は、事業者側の人手不足を背景として、担い手の確保、費用負担など解決すべき課題があるが重要な視点。実現の可能性について研究したい。バス停オーナー制度は、バス事業者とも協議しながら検討を進め、移動支援のあり方を検討する」。