諏訪流放鷹術保存会の鷹匠による「鷹狩り実演」を上田市の安良居神社で開く!信州丸子義仲祭り実行委員会
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上田市の関連団体でつくる信州丸子義仲祭り実行委員会は、20日「鷹狩り実演」を同市の安良居神社で開いた。
実演は、諏訪流放鷹術保存会の鷹匠が行った。
同実行委が同日、午後に丸子文化会館で開いた「冬の陣・義仲イヤー記念講演会」のプレイベントとして実施。
タカの飼育や調教を行う鷹匠が、鷹狩りの技術「放鷹術」を披露した。
解説は、長野県立大学の二本松泰子教授。
司会は同大グローバル教養ゼミの学生。
登場したタカは、オナガハヤブサ オオタカ ハリスホーク(モモアカノスリ)。
実演者は、同保存会第十八代宗家で鷹匠最高位「鷹師」の大塚紀子さんら4人。
タカが鷹匠の間を行き来する「振替」。
木の枝に止めたタカを鷹匠の手に呼び戻す「渡り」。
生きたハトを放ち空中でタカが捕まえる「振り鳩」などの技を、次々と成功させた。
また、地元団体の木曽義仲信州丸子会の会員2人と、市民3人が「振替」に体験。
体験者の一人の藤澤綾さん(同市御所)は「鷹狩りと丸子に関りがあることを今回初めて知った。腕に乗せたタカは意外と軽く、かわいかったが、飛び立つ際には力強さを感じた」と話した。
実演後は、タカや鷹匠との記念撮影や、同ゼミ学生が制作した「義仲と巴御前のマスクケース」の配布などがあった。
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鷹狩りは、アラブ首長国連邦、モンゴル、スペインなど世界各地で歴史や文化がある。
日本にも古い歴史があり、古代皇族や戦国大名などに親しまれてきた。
丸子地域は、地域ゆかりの武将木曽義仲を通じ、鷹狩りとゆかりが深い。
義仲に依田城を提供した依田二郎実信の子孫は、祢津流の鷹匠として活躍したといわれる。
祢津流は祢津一族が開祖の、平安末から歴史がある流派で、徳川家康も好んだとされる。東信地域は祢津流が盛んだったとみられる。
同ゼミ活動などで丸子地域の活性化にも取り組んでいる二本松教授は「学生ともども、鷹狩りという世界に通じる文化を、丸子地域から発信していければ」。
鷹狩り実演を提案した木曽義仲信州丸子会の小林秀男会長は「丸子では初めての催しだと思う。長年、鷹匠の姿を皆さまと楽しみたいと思っており、ようやく実現できた」と話した。