上田市のアマチュア昆虫研究家、西尾規孝さん(65)が「蛾類の生態」を自費出版!50年余に渡るガ類の調査データをまとめる
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上田市中央西のアマチュア昆虫研究家、西尾規孝さん(65)は「蛾類の生態」を自費出版した。
50年余にわたり、ガ類の交尾行動や産卵行動などの調査データをまとめた。
羽を広げると17㎝ほどもある「ヤママユ」の交尾。
雄の発香器官コレマタを膨らませる「シロヒトリ」。
翅(はね)が退化した「フユシャク類」の雌など、さまざまなガの生態を、約1500枚のカラー写真で紹介している。
西尾さんは、上田市街地に生まれ育った。
子どものころから太郎山の山麓や上田城跡公園などでチョウやガなどを観察していたという。
中学、高校時代は生物部で活躍し、信州大学農学部の応用昆虫学教室で学んだ。
本著は小学校5、6年生のころからの半世紀余に渡るデータを活用。
西尾さんは「これまでの研究の集大成」と位置づける。
以前は市内の身近な場所で、雄にセミのような発音器官があり「チッチッチ」と鳴くサラサリンガや給餌行動をするガガンボモドキ類などさまざまな種類を確認することができたが、いまは数を減らしているガも多いとする。
「ガについては研究されていない部分が多く、誰も知らないことを調べて知ることができた時の喜びは大きい。未知の領域を開くのは快感です」と話す。
著書に「日本のcatocala」「北御牧のオオルリシジミ」「ニッポンアミカモドキの生物学」など。
「蛾類の生態」はA4判、516ページ。
定価10万円(税別)。
問い合わせ(電話)080・8473・1037(西尾さん)