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企画展「金属の響き」(25日まで小諸市の市立小諸高原美術館)東御市御牧ヶ原の金工作家、松木光治さんにスポットを当てる

テーマ:お知らせ

【東御で制作した近作と松木さん】
【立体作品】
【そば猪口】
【宙ありき】

 小諸市の市立小諸高原美術館は25日まで、東御市御牧ヶ原在住の金工作家・松木光治さん(72)にスポットを当てた企画展「金属の響き」を開催。
初期の作品から最新作まで、金属を成形して生みだす不思議な世界観を持つ金工作品約60点を一堂に展示した。

 松木さんの作品は、主に銅と真鍮(しんちゅう)の異種金属を銀ロウで接(は)ぎ合わせた金属板を鍛金(たんきん)の技法で、立体的に成形する。
形状に合わせた30本から40本の金槌(かなづち)と、当て金(がね)を使って金属板を打ち伸ばし、円形や長方形などさまざまな形を生みだす。
その幾何学的な金属の造形を平面パネルに取り付ける。
 金属錆(さび)や磨きの光沢を生かした”抽象絵画”のような表現が特徴。

 会場には、2020年に改組新第7回日展の工芸美術で、特選を受賞した作品「宙(そら)ありき」。秋の日展や春の日本現代工芸展の出品作品が並ぶ。
 初期の立体作品や、そば猪口アート公募展の大賞作品、水滴、香炉なども展示している。
 
 松木さんは「御牧ヶ原の景観に魅せられ、埼玉から金属工房を移して10年。北アルプスの眺望や満天の星空は、作品のイメージにつながっている。作品に登場するカエルは、長野に来て生き物に興味を持つようになってから。金属の持つ美しさや素材美を生かした作品なので、ぜひ観てもらえれば」と話していた。