求められる再発防止策と実施の徹底。◆アクアプラザ上田の利用者「レジオネラ症」で亡くなる。
テーマ:上田市ニュース

8月にレジオネラ属菌が検出され、一次利用停止になった上田市上塩尻の上田市室内プール・アクアプラザ上田で、利用者で「レジオネラ症」を発症して入院していた患者が先月下旬に亡くなった。
施設利用と死因について因果関係が明確になっていないとして上田市は公表していなかった。
しかし、原因だった可能性は状況から否定できず、遺族からは再発防止の徹底が求められている。
市のこれまでの発表では、アクアプラザ上田では8月21日に実施した水質検査により、8月28日に造波プールとジャグジーから基準値を上回るレジオネラ属菌が検出されたことで、2施設を即時利用停止。
その後、9月4日から13日まで全館を休業し、清掃と消毒を実施した。
8月14日から28日までに体調不良のあった人は連絡するように呼びかけた。
亡くなった利用者は、遺族によると水泳が好きで頻繁にアクアプラザ上田を利用。
80歳だが現役で勤務、元気だったという。体調を崩して間もなく8月16日に自宅で倒れて病院に搬送された。
レントゲンで肺が白く、8月21日にレジオネラ症と診断、3か月の闘病の末に亡くなった。
遺族を含めて仕事や交友関係の幅が広く、葬儀には大勢が訪れた。
事情を知る人からは市の責任について触れる声もあった。
遺族の知人からは市に補償を求める声もあるが、遺族は「貴重な税金。上田市は再発防止に努めてほしい」として、補償は求めず、再発防止とその徹底を求めていた。
レジオネラ属菌は水中に存在する細菌で、特に温かい水環境で繁殖しやすく、水の飛沫を吸い込むことが主な感染経路で、肺炎などを引き起こす。
厚生労働省によると、レジオネラ症「レジオネラ肺炎」は潜伏期間が2日から10日で、全身倦怠感、頭痛、食欲不振、筋肉痛などの症状に始まり、咳や38℃以上の高熱、寒気、胸痛、呼吸困難が見られる。
軽症例もあるが、適切な治療がなされなかった場合には急速に症状が進行し、命にかかわることもあるとしている。
長野県によると今月上旬現在で、公共のプールや温泉などからのレジオネラ症での死亡事例はこれまで県内で確認していないとしている。
他県では死亡事例が確認されている。
仮に今回が該当する場合は、県内で初の事例になる。
市は対策として、これまでも基準値になっていた消毒の塩素濃度を上げる措置を行っているとしているが、改めて再発防止策と実施方法を明確にし、安全に利用できる施設であることを示すことが求められている。



