「雷鳴」荒れ狂う空に稲光！ 水墨画家、成澤聖空さん＝上田市常磐城＝

　　龍は古来より、人間の力が及ばない自然現象を具現化した存在といわれてきた。
　「雷鳴」は荒れ狂う空に稲光が走った瞬間を龍にたとえて描いた。
　龍は空想上の生きもので角はシカ、耳はウシ、頭はラクダなど動物の一部分を組み合わせて描かれてきた。しかし実際には存在しないものの本質を思い、描き出すのは非常に難しい。「これが自分の龍だ」と納得できるものはなかなか描けず苦労した。
　作品を通していまある自然を改めて見つめ直していただきたい。地球環境にどう向き合い、どう行動していくかを考えるべき時にきているのではないかと思う。
（成澤 聖空）

◆水墨画家、県水墨画協会副会長、成澤聖空さん（46）＝上田市常磐城＝

　成澤聖空（清貴）さんは「水墨画は色の表現がない分、対象物のしくみや本質を学ばないと描けない。技術の向上が色なき世界の色の表現につながっていく。古くからの技法に新たな表現方法を加えて、水と墨の可能性を広げていきたい」と話す。

　水墨画の販売、制作、教室の「成澤聖空　和の心」を運営。

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