小諸市を拠点とする「人力車のきらく屋」に今月、新人の新(あたらし)衣梨花さん(20)が加入! ★11月末ごろまで小諸城址懐古園内で、人力車を引く「俥夫」として働く。
テーマ:小諸市ニュース









小諸市を拠点とする「人力車のきらく屋」に今月、新人の新(あたらし)衣梨花さん(20)が加入した。
11月末ごろまで小諸城址懐古園内で、人力車を引く「俥夫」として働く。
新さんは広島県広島市出身で、高校卒業後は大学進学のため上京。
体調不良により今年春から休学し、長野市の親類宅に下宿することとなった。
現在はある程度回復し、アルバイトや俥夫ができるようになった。
もともと走ることが大好きで、走りを生業とする人力車や飛脚に漠然とした興味があったという。
関連のインターネットサイトや動画サイトなどを観覧していたところ「人力車に、おのりやす」という本に出合い、俥夫を目指す気持ちが鮮明になった。
アルバイト先がある志賀高原などで、人力車への思いを人に話したことがきっかけで縁が生まれ、きらく屋とのつながりができた。
そして、今年初夏に人生で初めて小諸を訪れ、人力車も初体験。
その後は、俥夫になる話がとんとん拍子に進んだ。
8月から練習を開始し、自身の体格でどのように人力車を扱うかの研究しながら、体力づくりに励んだという。
きらく屋代表の喜楽屋笑太さんは「小諸で2010年から人力車を引いているが、自ら俥夫に志願してきた人は新さんが初めて。練習の時から、すれ違う人にお声かけしたり、会話が上手だったり、センスがあると思った」と振り返った。
◇ ◇
新さんのデビューは10月の第一土曜日。
人力車に初心者マークを付けて待機すると、午前中から利用客があった。
子どもや、夫婦と幼児の家族など複数組を乗せ、会話を弾ませながら、楽しく走ったという。
新さんは人力車の魅力について「独特な乗り物で、自動車ほど早くはないが、歩くほど遅くはない。不思議なスピードと高さと距離感の乗り物だと思う。乗っているとシンプルに気持ちが良く、日頃見ている景色が、同じはずなのに変わって見える。大切にすべき瞬間だと思う」。
また、自身の経験も踏まえ「自分はすごい速さで過ぎる日々に疲れていた部分もある。お客様には人力車に乗って30分とか1時間とか過ごしてもらうなかで、自分の中であわただしく過ぎていた時間を一瞬止めてもらって、ふと我に返るとか、見つめ直してもらうとか、そういう日常の切り替えにも使っていただけるのでは」と話す。
小諸での人力車を引くことについて「懐古園に来るまで、苔むしたこれほどの石垣を見たことがなく、コントラストが素敵だと思った。花や葉の変わりゆく色も目にして、他にはなかなかない情緒があると感じた。初めて人力車に乗った時の感動を新鮮なまま持ちながら、お客さん目線で見ることを忘れずに小諸の歴史や推しポイントを学び、接客に生かせれば」。
そして「さまざまな人とご縁があってできたこと。ひと時とはいえお客さんと接するなかで、その人が日々見る景色を少しでも良い方向に変えることができたり、新たなご縁に導けたりするようなきっかけが作れたら。ずっと引きたいと思っていた人力車なので、皆さんに感謝して頑張りたい」と意気込んだ。



