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技能五輪全国大会の時計修理で銀賞、川上健太さん(21)=上田市上田= 「品質にこだわり持ち、次は金賞目指す」

テーマ:ひと

【銀メダルを持つ川上さん】
【土屋市長への報告】

 上田市上田のシチズン時計マニュファクチャリング㈱ミヨタ佐久工場勤務の川上健太さん(21)は、昨年11月「第60回技能五輪全国大会」の時計修理の職種に初参加で「銀賞」を受賞した。
 次回大会では金賞を目指している。

 技能五輪は、原則23歳以下の青年技能者が対象。
 今回の全国大会は機械組立て、プラスチック金型、精密機器組立てなど41職種。
 1000人余が参加し、千葉県の幕張メッセなどで技能日本一を競った。
 長野県からは16職種、46人が参加。

◆時計修理は3課題あり
 ・「クオーツ時計(水晶に電流を流すことで動く時計)」の故障や不具合の修理を制限時間2時間半
 ・「機械式時計(ゼンマイで動く時計)」の故障や不具合の修理を制限時間3時間
 ・「時計部品の巻真製作加工」を制限時間2時間。
  これらを2日間に分けて競技する。

 川上さんは、上田千曲高校機械科卒業後、同社に入社。
 ミヨタ佐久工場で勤務。
技能が見込まれて、一昨年11月から飯田市にある高級時計を生産する工場の時計学校で腕を磨いている。

 競技では不具合の様子から見当をつけて分解することもあるが、60点ほどある部品一点ずつ点検。
 難しい点について「組立ももちろんだが、お客様目線で、ごみや油の付着がないかきれいに仕上げるところ」と話す。

 修理の競技では、ほとんど減点がなかった。
しかし、長さ2㎝、直径2㎜の材料から巻真製作の時、ヤスリを使って手で削る部分で、少し削りすぎたという。
 競技結果の発表の時は「良くて銅賞と思っていたので驚いた」と振り返る。

 1月27日、ミヨタ佐久工場の青木弘工場長、総務課の中山和幸課次長と一緒に上田市役所を訪れ、土屋陽一市長に受賞を報告。

 銀メダルと賞状を披露しながら、川上さんは「緊張の中で思い通りにできたわけではないが、最後まで品質にこだわったことが受賞につながったと思う。来年は金賞を目指したい」と語った。