<トップインタビュー ⑮> ㈱日本光器製作所=青木村= 小泉澄生社長(55)「新製品を開発製造、新規顧客開拓へ」
テーマ:ひと

青木村に本社、工場を置く測定顕微鏡、理化学器械の製造・販売、金属加工全般を主力とする㈱日本光器製作所。
現社長の父親、取締役会長・小泉永次氏が同村村松に1970年設立。
2019年に50周年を迎えた。
2004年36歳で会社を受け継いだ若き後継者、小泉澄生氏(55)に経営戦略や展望などを聞いた。
―理念
先人の思いがたくさん詰まった会社へとお客様とともに成長させていただいた。
長年培ってきた経験と技術で「お客様の満足向上を追求し低価格、高品質なサービスの提供」を常に心掛ける。
―経営方針
新製品の開発製造を行い、首都圏や海外などの専門展示会へ出展し、新規顧客の開拓に努める。
将来を見据えて設備投資を計画的に行い、社員とともに長期安定的な成長と発展を遂げる。
〈工場の新設〉
生産能力を増大させるため2020年に同村当郷へ本社、工場を新設。
その1年後に同村村松にあった元の工場を本社敷地内に移転新築し、第1工場とした。
建物は合わせて1687㎡(約510坪)。
村松工場は、第2工場、倉庫として使用している。
工場の新設により、顕微鏡のほか金属加工事業も含め、生産能力は従来に比べて1・5倍ほどに高まった。
―新製品の開発製造
昨年9月に開催した幕張メッセでの展示会に出展するため従来の製品をブラッシュアップして1年半かけて4製品を開発した。
新製品は、刃固定台を滑走させ、上昇機構により1動作ごとに標本を正確に切断できる「小型滑走式ミクロトームMSS型」など医学、病理学、臨床講義、標本作製などに使用する4機種。
いずれも高精度で革命的な装置だ。
新製品は、すでにディーラー、大学などから受注がきている。
―業績
企業や学校向けの顕微鏡販売が好調で、売上高は年々増加を続けている。
また、顕微鏡製造のほか細かい部品を正確に作ることができる精密部品加工では、地元の大手製造業など幅広いメーカーと直接取引。
約20社にお世話になっている。
日本全体では製品関係でのエンドユーザーは1500社にのぼる。
売り上げは年々増加を続けている。
前期(2022年4月期)も「コロナ」の影響もあったものの4億2千万円の売上高となった。
来期は、従来型の顕微鏡に加え新製品の販売にも力を入れ5億円を目指す。
―個人的な抱負
活力あふれ、みんなが住みたいと思うような青木村になってもらいたい。
工業の集積や計画されている国道143号バイパスの開通による交通の利便性の向上、開通による村全体の発展を望んでいる。
◇ ◇
役員4人、社員15人。
社長の趣味は温泉巡り。