小諸市の「社会増」が良好!昨年167人増。 移住定住政策を重視。<小諸市議会3月定例会・一般質問>2023
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小諸市議会は27日、代表の一般質問を行い午前は3会派が質問した。
令和5年度施政方針や予算の各項目、投票率が過去最低となった1月の市議選が主な内容となった。
◆市誠会は山浦利夫議員が代表して質問。新たな産業団地の整備や企業誘致について、スケジュール、方針や課題などを確認した。
◇市側の答弁によると、昨年11月に予定地の地権者や耕作者への説明会を開催し、現在は現地測量など具体的な作業に入っている。
予定地は、小諸ICを中心としたエリアを選定し、事業面積は最大で約8haを想定。
新年度のなるべく早い時期に用地交渉を開始。
準備ができ次第許認可手続きを進める。
遅くとも令和8年度中の分譲開始を計画しているという。
企業誘致に関しては、産業交流分野の重要施策として、引き続き地域の強みを生かして取り組む。
小諸の自然環境、軽井沢エリアとしてのブランド力、首都圏からのアクセスの良さなどを共有できる企業をターゲットにIT企業やサテライトオフィスなど”デジタル化の進展”を踏まえた誘致活動に取り組む。
課題は、制度上の課題クリア、地権者や耕作者の理解と協力、雇用創出や地域経済発展に寄与する優良な企業を誘致することなど。
◆また、山浦議員は小諸農産物のブランド化について質問。
生産者も重要だが、販路拡大の取り組みも大切だと指摘した。
◇市側は、コロナ禍で実施できなかった市場へのトップセールスの実施や、企業などのコラボを積極的に行うなどして少量の農産物にもファンが付くように取り組むとした。
◆南の風は、清水喜久男議員が代表して質問。
人口減少について、影響を踏まえた行政経営や、少子高齢化に対応を求める旨を述べた。
なお、市の近年の人口動態としては、転入が転出を上回る社会増が良好で、2021年が16人増、2022年が167人増という。
一方、全国の傾向と同様に今後も人口減少は進むと予想されている。
◇市側の答弁によると、市は対応として移住定住政策を重視しているとした。
国県の補助事業では、UIJターン就業・創業移住支援事業は継続実施してきた。
市単独事業として、令和3年度には移住者の住宅新築や中古住宅の購入に対する補助金を創設。4年度には移住起業支援給付金を創設した。
市内の傾向では、移住に際して起業することが多いため、この動きを支援するもの。
商工会議所や日本政策金融公庫、市内金融機関と共同で取り組む制度とした。
体験ツアー、セミナー実施、市内事業者と連携による空き家バンク運営などとともに、移住定住促進の一連の取り組みとして機能し、社会増に現れているという見解。
今後は、移住体験ツアーやセミナーを効果的に開催し市の認知度を高めていくなど、各種取り組みを進めるとした。
◆また、清水議員は、市道整備などの地区要望額と予算との整合について質問。
背景として、これまで大型事業推進のため中心市街地に多額の予算が投入されたが、それ以外の地域への投入が少なく道路改善がままならない状況から、税金の使途に疑問を持つ市民も少なくないと指摘した。
◇小泉俊博市長は「市としても安全安心の市民生活のため、各地域の生活道路の整備は重要な要素だと捉えている。生活道路の工事費は、令和5年度当初予算は、前年度比約65・5%増の2億4000万円を計上した。できる限り多くの要望に応えられるように取り組みたい」と説明した。
◆幸笑みらいは、中村美奈子議員が代表して質問。
◇政策や事業決定経過の透明性・客観性についての質問に対し、小泉市長は「行政や議会が政策や事業の決定過程の透明性を担保し市民の信頼を得られるよう、これまで以上に分かりやすい情報提供に努めるとともに、政策や成果の見える化に取り組んでいく」。
◇稼ぐ力や税収自主財源を増やす方策についての質問に対し、令和5年度一般会計当初予算案の自主財源の88億4100万円を例に答弁があった。
同予算構成比は、市税が57・6%、繰入金が21・3%。
財産収入や寄附金などその他が14・7%。
比率の高い市税を増やす重要性を説明した。
重要施策として、人口減少に歯止めをかける移住定住施策による子育て世代の呼び込み、子育てしやすい環境作り、企業誘致や産業団地の整備により就労の場を増やす施策、ふるさと納税のための小諸ブランド強化をあげた。
◇協働と行政経営についての質問に対し、小泉市長は「市民主体の協働のまちづくりは、市民が主体となり自治体や民間企業と協力しながら、地域の課題解決やまちづくりを進めることと認識している。行政経営では、行政機関の業務改革や効率化を進めるなど行政機関が経営的な観点から適切に業務を遂行することが求められている」などと述べた。
◆関連して中村議員は、事業の見える化の推進、広報でアンケート実施など市民が協力できる環境作り、公共工事地域要件など市内事業者の育成、駅前の景観スポット改善、寅さんの銅像活用、駅の寒さ対策、夏祭りへの地元商店などの出店、小諸のお土産開発─などについて質問した。