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上田地域広域連合が「当初予算案」に総額56億円を提出!<上田地域広域連合議会2月定例会・開会>2024

テーマ:上田市ニュース

【2月定例会】

 上田地域広域連合議会は22日、2月定例会を開会した。
 上田広域は令和6年度当初予算案など10議案を提出した。
 会期は28日まで。

 当初予算案は、一般会計と特別会計の歳入歳出総額が56億7953万円余、前年度比4・2%増。
 一般会計は25億円余で同比5・1%増。

 資源循環型施設整備に係る技術支援業務、土壌汚染調査業務、施設整備や運営に係る事業者選定支援業務に3200万円。
 クリーンセンターの施設設備修繕では上田クリーンセンターが2億5000万円、丸子クリーンセンターが1億4632万円余、東部クリーンセンターが1億円。

 地域医療で二次救急医療を支える「輪番制病院(10病院)」に対する休日、夜間の補助に5601万円余、輪番制病院を後方支援する信州上田医療センターへの補助に3442万円。

 消防特別会計では、上田中央署の災害対応特殊はしご付消防ポンプ自動車と、真田署の高規格救急自動車に2億6807万円、上田東北署の改修実施設計や依田窪南部署と川西署の非常用電源設備実施設計の各業務委託などに2187万円。  

 今年度2月補正予算案は一般会計で7604万円余減額。

 条例議案では、産婦人科医の確保のための支援事業を当初の目的が達成したことから、支援に関する条例を廃止するなど3件を提出。

 本会議で土屋陽一連合長は、資源循環型施設建設について「令和6年度中には、環境影響評価の全ての手続きを完了させる見込みであり、長年にわたる地域の皆さまとの話し合いのとりまとめに向けて取り組む」とし、反対している諏訪部自治会に対しては引き続き「話し合いにご参加いただけるよう、粘り強くお願いしてまいります」とした。
 地域医療では「二次救急医療体制のあるべき姿の構築に向け、輪番病院、信州上田医療センター、医師会、県や市町村など関係機関との協議を進める」とし、信州上田医療センターには新たな救急医療専従医師を加える体制強化で財政支援を行うとした。

   ◇  ◇

 同日の一般質問では、宮下省二議員が資源循環型施設建設、髙木真由美議員が消防行政、飯島伴典議員が二次医療の地域完結と広域観光で質問を行った。

 資源循環型施設建設では、土屋連合長が環境影響評価の手続のスケジュールを説明し「圏域住民の皆さまに(現在進めている第三段階の手続き)準備書の結果を示すことは、安心・安全な施設を最優先として長年にわたり議論を重ねてきたことに対して、科学的な根拠を示すことになり、建設に向けて大きな前進であると考えている」と語った。

 消防行政の救急出動で令和5年が過去最多の1万1706件になり、その原因と適切な救急車利用についての質問に対し、堀池正博消防長は、記録的猛暑による熱中症などや、高齢者の搬送増加、新型コロナの感染症法の位置付けが5類に移行したことによる行動の活発化の3件をあげ、高齢者人口の増加により今後の出動数は高止まりする見通しを示した。
 
 救急車の適正な利用のため、救急車を呼ぶかどうかの相談に長野県救急安心センター「♯7119」の利用周知などを紹介した。

 二次医療の地域完結では、青木卓郎事務局長は「今年度、輪番体制を組むにあたり、医師不足や医師の高齢化などから、輪番10病院だけでは当番が組めない状況になったが、不足分については信州上田医療センターが直接受け入れていただき、病院群輪番制を維持することができている。信州上田医療センターでは救急患者を直接受け入れるため、重症患者用の急性期病床が満床になり、重症患者への対応が満足にできていない状況にある。そのため急性期から回復期に移行した患者を速やかに転院できる体制を構築することが喫緊の課題」とした。