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上田地域広域連合が「消防指令装置の共同運用、佐久広域などと協議へ」! ★<上田地域広域連合議会2月定例会・閉会>2024

テーマ:上田市ニュース

 上田地域広域連合議会は2月28日、2月定例会で提出された「令和6年度予算」などを可決して閉会した。

 令和6年度一般会計予算の可決では付帯意見があった。
◆内容は、ごみ焼却を行っている3カ所のクリーンセンターが、設置後30年以上経過して老朽化が著しく、維持管理の経費増大が今後も想定されることを踏まえ
 ▽資源循環型施設の完成が先送りとならぬよう事業を確実に推進する
 ▽3クリーンセンターにかかる維持管理経費については、経費節減対策を講じ、今後の維持管理経費を必要最低限に留めること―の2点。

 閉会後に行った全員協議会では、消防指令装置の共同運用を検討するため、上田地域広域連合消防本部に、令和6年度から新たに「通信指令課」を設置する組織改正の説明があった。

 119番通報を受けて、消防や救急の指令を行う「高機能消防指令装置」は、約10年で全面更新の必要がある。
保守を含めると10年間で約10億円が必要とされている。
多額である上に人口減少の影響から、小規模な消防本部での単独整備が困難になっており、長野県消防長会では以前から指令装置の共同運用で協議している。
 すでに飯田広域と木曽広域が令和7年度から、長野市と須坂市が令和8年度から共同運用を開始する予定で進めている。
 上田広域でも、佐久広域などと共同運用についての検討を来年度から開始し、上田・佐久の合同でさらに長野市との共同運用についても協議も考える。
 上田広域の119番通報は、平成25年が1万1493件で10年後の令和5年には1万3582件に増えている。
 指令装置の更新費用として令和6年から7年度に約7億円が見込まれている。
 
◆共同運用のメリットとして
 ▽同時発生の火災や大規模災害に対し、迅速な相互応援体制が確保できる▽単独では導入が難しい最新の機器導入が可能
 ▽一部の地域から通報が集中した場合でも対応が可能
 ▽人員や機器の費用が削減できる。
◆デメリットとして
 ▽土地勘のない指令員による出動指令の遅延や出動ルートの支援が不足の可能性がある
 ▽各消防本部で部隊運用方式が異なるためルールの整理が必要 ▽指令センターへの通勤距離が遠距離になり、非常参集時に時間を要する。