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上田市、指定管理の議案で「雲渓荘」は否決! 期間など巡り討論「議案の再考図る」<上田市議会12月定例会・閉会>2022

テーマ:上田市ニュース

 12月上田市議会定例会は19日、市の提出議案の大部分を可決して閉会。
 武石地域の「岳の湯温泉雲渓荘」の指定管理者の管理する期間などを巡り討論になり、4施設の指定管理者を指定する議案第99号中、雲渓荘のみを賛成少数で否決した。

 雲渓荘については、これまで存続についての議論が行わてきた。
 武石地域協議会からは3年前にも存続のため経営改善などの意見書が提出されている。
 議案第99号では、上田市地域振興事業団が令和5年4月1日から3年間指定管理者になるもの。
 同議案には他3施設の指定管理者の指定が盛り込まれている。
審査した産業水道委員会・斉藤達也委員長の報告では、4施設中、雲渓荘を除いた3施設を可決すべきものとして報告し、可決した。

 その後、雲渓荘について斉藤委員長は「質疑で(委員から)令和元年の指定での議案審査で、今後3年間で結論を出すという回答だったが状況はどうか。3年間とした理由はなにか。仮に指定期間を2年間とした場合はどうか。これに対し(市側は)、結論を3年後に出すとし、施設の利用促進を図ったが、令和元年台風災害や新型コロナの影響で、利用促進を図れなかった。武石地域協議会や住民アンケートからも施設存続の声が上がっているが、現時点で多数意見かどうかは何とも言えない。継続して協議を行い、結論を出すために3年間の指定期間とした。仮に指定期間が2年であっても、その期間で結論を出すことは当然必要なことであり、期間を短くすべきと判断されれば、それに対応する計画で進めたい―等々の質疑応答があった。討論で、2年間でしっかり結論の方向付けができることから、議案について再考してもらいたいと反対する討論があった。一方、武石地域協議会は、今年3月に意見書を提出し、施設運営について令和5年度から3年間は現状を維持、上田市と協議を重ねた上で方向性を決めるとし、上田市長の回答で地域協議会の意見を尊重し、現状運営を維持する回答した経過があることから、賛成であると討論があった。採決は、反対多数で否決すべきものと決定した」と報告した。

 委員長報告に対して、指定期間の基本的な考え方やこれまでの手続きで問題はなく、雲渓荘のあり方は別問題とする意見、住民の中でも意見が分かれている。
3年で踏み込んだ議論を行っておらず、次は3年をかけずに結論を出すべきなど、反対と賛成の討論が行われた。

 原案について採決し、賛成少数で否決となった。
 土屋陽一市長は「雲渓荘の否決を重く受け止め、指定期間について改めて検討し、議案の再考を図る」とした。

 ほか、議案を巡って討論があったのは、公立大学法人長野大学第2期中期目標で、賛成多数で可決した。

 請願を受けて、令和6年3月末で廃止の免税軽油制度で、スキー場に大きな負担になるとして「制度の継続を求める意見書」を、国に提出する議案も可決した。