「トラクターの自動操舵」の実証実験を行う!上田市の「武石スマートシティ実証プロジェクト」
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上田市の「武石スマートシティ実証プロジェクト」で、このほど「トラクターの自動操舵を行う実証実験」を、武石地域のほ場で行った。
ドローン自律運転による輸送実験に続く試み。
実証プロジェクトを受託しているのは長野市の相馬商事㈱。
実験のため武石地域の農業者3人に、後から取り付けられる自動操舵装置をトラクターに実装。
「農業情報設計社」と「FJDynamics」の装置を取り付けた。
参加農家には10月に説明会を行った。
トラクターの動きを精密にするため、人工衛星からの位置情報を高精度で測位することができるよう、武石地域総合センター屋上にRTK(リアル タイム キネマティック)基地局を設置。
RTK基地局を設置したことで、25㎞離れた菅平でも誤差1・4㎝の測位結果が得られた。
正確な位置をトラクターが得られると、2、3㎝のわずか誤差で直進の自動操舵ができる。
耕す部分の重複がわずかになり、効率良く耕すことができる。
すでに利用されている技術だが、今回の実験では、トラクターの操作経験があまりない人でも効率よく耕せるかを確認。
相馬商事からは、砂川光さんらが説明や指導で訪れ、トラクターには操作が2日目だという飯島裕子さんが協力。
約2反のほ場を直進はハンドルに触れることなく、きれいに耕すことができた。
飯島さんは「アシストがあるため真っ直ぐに進むことができ、直進中に他のことに気を配れる。タブレットの画面に、次に入るラインの目安が入っているので、それに従ってターンすることができ楽だと感じた。きれいにおこすことができ、燃料高の中、効率よく費用を抑えることができる」と効果を実感したという。
裕子さんの夫、ベテラン農家の飯島正行さんは「操作2日目で、きちんとできるのはすごいと感じた。しろかきを行う場合、水を張っているため行った部分が見えないが、自動運転の機能を利用すれば、残したり、重なって行うことなく効率よく、均一にできる」とし、若い人が農業に興味を持ってもらえる期待や、実証実験をさまざまな作業で行えるよう希望も話していた。
自動操舵装置の価格はおおむね100万円で、国の補助金があれば半額以下になったこともあったという。