上田市消防委員会が「消防団員の確保策と団員の負担軽減」について答申!土屋陽一市長に。
テーマ:上田市ニュース

上田市消防委員会(宮島武宏会長、14人)はこのほど、諮問を受けていた「消防団員の確保策と団員の負担軽減」について、答申を土屋陽一市長に市役所で行った。
全国的に少子化の影響やライフスタイルの変化などもあり、消防団員が減少している。
一方で、自然災害が頻発する気候の変化もあり、地域防災の担い手となっている消防団員の確保が課題になっている。
上田市も例外なく、平成25年に定員を2490人から2270人、令和4年には1850人に減らす改正を行っている。
待遇の改善で、国の基準より低い団員、班長、部長の報酬を増額、災害出動の報酬も創設した。
答申には、宮島会長、池田桂子副会長が訪れ、土屋市長に答申書を手渡した。
◆答申内容は、通常の基本団員の確保に引き続き努めるだけでなく「新たな団員確保策が必要である」として
▽女性消防団員や学生消防団員の増員
▽基本団員を補完するため、地域の実情に合わせた機能別消防団員制度の導入。
※機能別消防団員は活動の違いから基本団員との報酬に差を設ける。
◆負担軽減については
▽ポンプ操法大会の開催方法や、訓練のあり方について検討を行い、団員の負担軽減を図る
▽出初式や規律訓練などの行事についても、内容を見直す
▽新入団員の確保は、団員にとって大きな負担となっていることから、自治会などの関係団体と地域ぐるみで取り組むーとした。
◆附帯意見として
▽定員は地域実情や社会情勢を的確に捉え、必要な対応策を講じる
▽加入促進のため幅広い住民から活動の役割が理解され、やりがいがあり魅力ある消防団を目指す
▽女性消防団員の確保は、年齢層を拡大、役割を明確にし、入団促進を図る
▽学生消防団員の確保について活動内容や活動認証制度について啓発
▽外国籍市民の任用の研究
▽機能別消防団員制度について活動内容を明確にし、実働できる体制に
▽市町村合併前にあった役場分団、地域企業の分団なども検討ーなど。
土屋市長は「令和3年度の大きな改革に続き、4年度もたいへん大きな内容で、大事な答申だと受け止めている。答申を尊重して団員確保、負担軽減の方策を考えていきたい」。
福澤賢治団長は「女性団員数は県内で上田が1位、勧誘に努めている。学生団員は4人所属している。多くの学生が上田におり、積極的にアピールしたい。負担軽減は訓練に対する負担が大きいが、災害に対応するため最低限の訓練は必要。今回いただいた意見を幹部、29の分団長と協議したい」とそれぞれ礼を述べた。
【機能別消防団員制度】
全ての活動に参加困難の場合に、住宅防火訪問などの予防団員、消防団活動をPRする広報団員、無理のない範囲で活動するOB団員など。
全国で機能別消防団員を導入している消防団は令和3年4月時点で、全体の28%の616。
機能別消防団員数は2万9371人。
東信地域では、青木村、佐久市、佐久穂町、軽井沢町で導入。