上田藩士で西洋兵学者の赤松小三郎が翻訳、出版した英国式兵学書「英国歩兵練法」を紹介する「テーマ展示」(8月下旬まで・上田市立博物館)
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上田市二の丸の市立博物館は上田藩士で西洋兵学者の赤松小三郎(1831~1867)が慶応2(1866)年に、わが国最初の英国式兵学書「英国歩兵練法」を翻訳、出版してから160年となるのを記念して同書について紹介する「テーマ展示」を行っている。
「英国歩兵練法」は英国式の銃器操作や陣形、訓練法などを詳細に記した実践的な兵学教本。当時最先端の軍事技術で、幕府や薩摩、長州といった大藩から注目されており、この刊行によって赤松の名が全国に知れ渡った。
金沢藩士、浅津富之助と分担して翻訳し、全5編のうち赤松は第1編「生兵小隊」、第3編「旋条銃使用法」、第5編「軽歩兵」を担当した。
「軽歩兵」の項では川の対岸の敵方に兵を展開する方法など、当時としては画期的な戦法を図入りで紹介。ラッパによる号令の種類や楽譜も記されている。
展示した「英国歩兵練法」(同館所蔵)は赤松家に伝わった小三郎自身の蔵書で、赤松による朱書きやメモが残されている。
慶応3(1867)年5月に薩摩藩の島津久光の依頼に応じて再翻訳した「重訂 英国歩兵練法」(通称 薩摩本)やこの謝礼として島津久光から拝領した「後装式16連発 ヘンリー騎兵銃」と、ほぼ同型の騎兵銃も並ぶ。
同年5月には徳川幕府や松平春嶽、島津久光に出した建白書で議会政治を提唱したが、同年9月に薩摩藩士により暗殺され36歳の生涯を閉じた。
同館学芸員の久保直弘さんは「赤松は自らの知識で世の中を変えようと行動した。動乱の幕末にあって日本全体のことを考え、平和で民主的な社会システムの実現を訴えた。先駆的な考え方を持ち、広い視野でものごとを見た赤松のことを広く知っていただきたい」と話す。
8月下旬まで。
開館時間は午前9時から午後5時まで。
水曜日休館。
入館料一般300円。
(電話)0268・22・1274(同館)



