企画展「糸のまち小諸展」(10月4日まで・小諸市立高原美術館・白鳥映雪館)
テーマ:お知らせ
◆会場に並ぶ資料や民具




小諸市教育委員会(市立高原美術館・白鳥映雪館)は10月4日まで、企画展「糸のまち小諸展」を同館第1・第2展示室で開いている。
地域の蚕糸(養蚕・蚕種・製糸)をテーマとした企画展。開催にあたり、NPO法人糸のまち・こもろプロジェクト、純水館資料館、氷風穴の里保存会など多くの関係組織や有識者が協力した。
小諸は「糸のまち」として知られ、明治から昭和にかけて蚕糸業で栄えた歴史がある。同展では、郷土に残る資料や用具、作品の数々から小諸の産業の歴史をたどる。
養蚕農家の暮らし、蚕種を保存した風穴、小諸市にあった製糸工場「純水館」など製糸業の歴史、シルクの染色作品など6つのセクションでまとめた。
第1展示室には、小諸の製糸業に関わる資料、高橋平四郎や小山久左衛門ら産業を支えた先人紹介、氷風穴の歴史、機織り機や繰糸釜などの民具、蚕の生態、絹製品などさまざまな展示が行われている。
普段は展示される場所が限られ、目にする機会が少ないものもある。
第2展示室入り口付近には、普段は坂の上小学校に掲示されている「学校目標入り生糸の織物」を展示。1990年、坂の上小学校6年1組が卒業制作の一環として制作したもの。
当時の児童45人は、蚕を飼育して生糸を作り、機織り機で2カ月かけて布を織ったという。
布の長さは全長14・5mで、学校目標を書いて同校に残した。
残りはB4サイズに断裁して、児童一人ひとりが持ち帰った。くわえて児童は、小諸の製糸業の歴史を調べ、冊子にまとめたという。
同じく第2展示室には、染色家の西喜美子さん(長野市)による蝋友禅染作品やシルクのドレスを展示。約20工程が必要な蝋友禅染の技法で、シルクの布地に描き出した、風景や植物などの染絵など並べた。
シルクや染物ならではの美しさが表れた作品となっている。
会場入り口付近では、糸のまち・こもろプロジェクトが寄付や会員の支援で用意した、蚕糸業紹介冊子や渋沢栄一小諸講演の演説全文など多くの関係資料の無料配布を行っている。
糸のまち・こもろプロジェクト理事長の清水寛美さんは、「糸のまち小諸の文化や歴史を伝える重要なものが、一堂に並ぶ貴重な機会。次世代につないでいくためにも、子どもや若い世代にもぜひ訪れてほしい」と話した。
開館時間は午前9時から午後5時(月曜休館。21日は開館、22日は休み)。
入館料は高校生以上の大人500円、小中学生250円(ともに20人以上で団体割引)。
問い合せ℡0267・26・2070(同館)